中村達也の「トラッド50年史」 #1970s~1980s編

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中村達也の「トラッド50年史」1970s~1980s編

近年のファッションにおける最大のキーワード、“リバイバル”。本誌ではこれまで、その源流となった過去のムーブメントを断片的に紹介してきたが、ここで一度、50年にわたるトラッドファッションの歴史を総まとめしてみよう。解説役は我らが指南役・中村達也氏だ。


’70〜’80年代のトラッドは、
アイビーと切っても切れない関係にある

1970s
アイビーの興亡とその分化

日本における戦後のトラッドファッションは、1960年代にみゆき族がその身を包んだアイビールックに源流を求めることができます。第二次大戦後、アメリカをはじめとする連合国軍の統治下において再出発した日本には、様々な米国文化が流入。日本人の服装にも、アメリカン・カルチャーが強い影響力を及ぼすようになっていきました。そうして迎えた’60年代、VANが提案した「アイビー」というスタイルが若者たちの間で熱烈な支持を集め、先のみゆき族誕生に繋がります。’60年代後半になると海外ではヒッピー文化が広がりを見せていき、日本にもそれが波及しますが、’70年代以降もアメリカン・トラディショナルの人気は根強く残りました。そんな中で、アメトラから派生した多様なファッション・ムーブメントが花開いていくことになります。

’70年代のトラッドスタイルを語るうえで、まず外せないのが「ブリティッシュ・アメリカン」の隆盛。これはいわば、アイビーへのアンチテーゼとして生まれたファッションでした。日本に先駆け、’50年代後半からアメリカで流行を見せたアイビールック。しかしその大衆化とともに、当地ではそれが少々時代遅れとみなされるようになっていきます。小綺麗だが大人の色気に乏しく、刺激が足りない服装だ、と。そこで注目されたのが、ポール・スチュアートや当時ニューフェイスだったラルフ ローレンを筆頭とする、ニューヨークのブランドでした。

彼らに共通する特徴は、アメリカン・トラディショナルに英国のテイストをミックスしていたこと。これが「ブリティッシュ・アメリカン」という名の由来です。たとえばジャケットのシルエットひとつとっても、ボックスシルエットのサックスーツではなくウエストに絞りの入った2つボタンを提案したりして、アイビーとは一線を画すルックを築いていました。ニューヨークではサルヴァトーレ・セザラニ、ジェフリー・バンクス、アレキサンダー・ジュリアン、アラン・フラッサーといったデザイナーが次々と台頭。その勢いは’80年代まで続き、「ニューヨーク・トラッド」とも称されるようになっていきます。

一方、アイビーから派生したトラッドスタイルも’70年代の日本では人気を博しました。アイビーリーガー予備軍である名門私立高校生の装いをフィーチャーしたプレッピー、アウトドアブームに関連して火がついた「ヘビーデューティ」とアイビーを組み合わせたヘビアイなどがその代表格です。


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