ジャケット主流の時代でもやっぱりスーツが好きだ! Suits Mates!
洋服のカジュアル化が進みスーツ離れが進む昨今、ドレススタイルを嗜好する洒落者たちは仲間同士で集い今改めてその魅力を見直している。そんな洒落者集団20代から50代までを訪ね、スーツの魅力について伺った。
タフな作業が多いからか、靴職人の方というと工房でのエプロン姿を髣髴とさせる。だが、福田さんとマッカーシーさんはドレススタイルを好み、端正なスーツに身を包む姿が印象的だ。
M.E. お二人はーツを着る機会はどれぐらいあるのでしょうか?
福田 実際に作業をするときはエプロンを着たりジーンズを穿いていますが、TPOに合わせスーツやジャケットを着ることが多いですね。フォーマルすぎる服装だとお客様にプレッシャーを与えてしまうかもしれないので、落ち着いた印象のもの着るようにしています。
マッカーシー 私も作業時は同じくカジュアルですが、プライベートや接客時はドレッシーな装いを楽しんでいます。実際のところスーツを着るタイミング自体はあまりないですが、プライベートなどで食事に行くときはきちんとスーツを着たいなと。
M.E. それにしても今日の二人のようにオーダーのスーツを着られる職人さんは珍しく、とても素敵だと思います。福田さんはドレス時計にもお詳しいですし、お二人ともお洒落をしてスタイルを纏うのがお好きだということが伝わってきます。
マッカーシー 靴職人だからといって靴だけ考えるのではなく、スタイル全体を考えることが大切ではないでしょうか。そのためには、靴以外の洋服にも目を向ける必要があります。
福田 お客様がどんな靴を求められるかというところで、普段着られているスーツや服について聞いたり相談を受けたときにも、自分なりに答えられるように知っていなければなりません。
マッカーシー そういうやり取りができると、信頼関係が生まれますよね。
福田 我々のような職人は、お客様を理解して信頼し合える関係になることが大事ですから。
M.E. スーツや装いがお客様との共通言語になるんですね。
福田 あとは職人同士の付き合いでテーラーさんとも仲良くさせていただくことがあるので、自分が作った靴とテーラーさんが仕立てたスーツを物々交換することはありますね。
マッカーシー テーラーとシューメーカーは仲が良い人が多いですよね。
福田 自分がハウススタイルを知っているテーラーさんはお客様にも勧めやすいですし、逆にお客様を紹介してくださることもあります。私としては服を着る主役である人が引き立つことがなにより大事。靴だけでなくスーツやその他の装い、さらにはその人のライフスタイルを含めた、トータルとしてのかっこよさを考えて、履く人を素敵に見せる靴を作ることができればと考えています。