普遍を知り、アップデートすることこそ洒脱の鍵
“軸をぶらさず、かつ立ち止まらない”。これが中村さんのファッション哲学だ。そのためには、ベーシックを基盤に装いや選びでいかに“今”を表現するかが肝要。基本も応用も熟知する中村さんに、その極意を学ぼう。
シェトランドセーター
「5ポケットパンツでフレンチアイビー風に取り入れる」
――中村さん
英国シェトランド諸島に生育する羊の毛を原料とし、同じウールでもラムやメリノより素朴な風合いをもつシェトランドセーター。本来はトラッドの定番アイテムだったものの、1990年代以降はアメカジ的な位置づけに。しかし今、トラッド再燃によって大人の装いにも久々の復活を遂げつつある。懐かしくて新しい名品だ。
BEAMS F(ビームスF)
サイドに継ぎ目のないシームレス仕立てなど伝統的な仕様を採用したオリジナルの英国シェトランドセーター。ドライタッチな風合いに独特な趣が薫る。全6種と色バリエも豊富だ。各2万4200円(ビームス 六本木ヒルズ)
[ UPDATE POINT ]
“襟なし”で着るのが今の定番
「’80年代のトラッド全盛期にはタッターソールなどのシャツをシェトランドセーターに合わせるのが定石でした。今もNGというわけではありませんが、Tシャツを合わせてより軽快に装うのが今の気分でしょう」と中村さん。アップデートのコツとして要チェックだ。