新しい時代、メゾンのスーツ&ジャケットで装い改革を

完成されたクリエーションで、毎季新しい装いの価値に出会わせてくれる一流メゾン。スーツもジャケットも、その概念がより自由になった今、メゾンが形にするそれを追究し新しい時代の楽しみ方を考察したい。
セットアップの優雅を知る
「服ではなく、着る人自身にフォーカスが当たる服」、「トレンドやファッション性の高さだけにとらわれるのではなく、人のライフスタイルに馴染む服」。これらはジョルジオ・アルマーニが、ブランド創設以来たびたび語ってきたモノ作りへの信念だ。
この変わらぬ哲学が色濃く感じられるコレクションが、今季届いた。シーズンコンセプトは「Timeless Thoughts」。白やグレー、ネイビーのトーンで、ジョルジオ アルマーニのアイデンティティである極柔らかなテーラードジャケット、そしてそれと共地のパンツのセットアップが充実する。
解放的な着心地、個性を際立たせるニュートラルな色合い、それを優美に表現する素材使い、そしてセットアップで着るという品の見せ方。自分らしく心地よく、さらにエレガントに装える、まさに今のライフスタイルに求められている装いの本質を形にしたものではないか。帝王のブレない想いに、新しい時代の装い改革のヒントが見える。
GIORGIO ARMANI(ジョルジオ アルマーニ)

オフ白のスリーピースが魅せる潔さと寛ぎの境地
ストレートに言ってしまえば、着心地は極上のルームウェア。うっすら微光沢を湛えるシルクレーヨンの一枚仕立ては、その見た目通りの極柔らかな風合いだ。ジャケットは着丈71cm、’90年代のアルド・ファライが撮影したジョルジオ アルマーニの広告ビジュアルを彷彿させる、優雅なオフ白のスリーピースに気負いはない。ジャケット26万円、べスト12万円、パンツ15万5000円、ニット〈参考商品〉、靴10万5000円/以上ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)

流れるようなラインが動きを自由にする
ジャケットを第二の皮膚のように纏えるものに。そんなジョルジオ アルマーニが追求してきた着心地の最新形と言える一着。一枚仕立てのキュプラ素材は生地に洗いがかけられ、さらに柔らかに。シェブロン柄のジャカードの風合いがドレープに映える。ベーシックなネイビーのセットアップだが、色気とリラックス感を表情豊かに見せる唯一無二の存在感だ。ジャケット26万円、パンツ15万3000円、シャツ13万円/以上ジョルジオ アルマーニ(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)