ONの風格を上げる上質なコート
かつて英国ではコートの原型であるケープ(外套)を纏えてこそ一人前の紳士とみなされたという。また、軍隊においては、コートは軍制服として式典などの場での正装として登場し、威厳を示すためのかっちりしたデザインが好まれた。
つまり、コートを着る意味は単に防寒に留まらない。その装いは、古くより紳士の威厳の象徴だったのだ。
コートの佇まいという冬だけの特権を使わない手はない。オンの風格を上げる、極上の5着を厳選しお届けする。
サルトの匠による至極のシルエット
ナポリ最高峰のサルトとして知られているルビナッチ。男性的な広いラペルから流れる肩のラインは、気品とオーラに満ちる。匠の美学を宿す真にエレガントなその形が、クラス感を示す。
01 RUBINACCI
ルビナッチのアルスターコート
大きめの襟に広めの肩幅、太めで男性的な袖渡り。膝下まで隠れる長めの着丈も豊かで流麗なドレープ感を生み出し、男の風格を上げる。ミラノのルビナッチショップでもひと際人気が高いこのデザインは、柔らかく軽い毛芯使いをしているため、見た目とは打って変わって着心地もとても軽やかだ。イタリア服地の持つ良さが凝縮された素晴らしい素材は、トレーニョ社の目付け460gのウール100%生地。コート地としては比較的ライトながら、白黒の大柄ヘリンボーンは、クラシックな印象を与える。縫製は日本で行うMTM。名匠のこだわりのパターンを国内仕様で味わえる至極のテーラードコートだ。24万円~〈オーダー価格〉納期約5週間(日本橋三越本店)