ただ流行を追いかけるだけでなく、1年を通して季節の旬なアイテムや行事の楽しみ方を知っている。そんな男性こそ真に成熟した、紳士といえるだろう。粋な趣味人を目指すため、四季で味わいたいモノ・コトを題に取り挙げた、お洒落の歳時記を画伯が紹介する。
今月のお題 新しい生活様式
すったもんだしたコロナ禍による自粛生活も移動自粛が解除されたことで、人も街も店もようやく動き始めた今日この頃。かくいうボクも3ヶ月ぶりに銀座で飲食を楽しんだ。
とはいえ、コロナ以前のように終電がなくなるまで3軒、4軒とハシゴ酒をする気分にはなれず。ていうか、3ヶ月の自粛期間中、毎朝5時に愛犬に起こされ、夜は23時には犬と一緒に寝る生活が続いたせいか、バーで飲んでても時計の針が21時を回るとあくびが出てそろそろお開き……という気分に。これが”新しい生活様式”っつーやつでしょうか。
思うに、これまでバーは18時開店の店が多かったけど、コロナを機にこれからは昼から開店。夜は24にはピタッと閉めたほうが良い。客はどんどん高齢化する一方だし、昼間買い物ついでに1杯とか、仕事帰りの夕方に軽くひっかけるとか、今後はそんな客が増えるんじゃなかろうか。そういう意味では、ボクも今後はディナー前の待ち合わせや食前酒の場所としてバーを活用していきたい。
バーで食事相手と待ち合わせとなると歳格好からしてどカジュアルというのも無粋。もっともこの自粛期間中、うちで散々だらしない格好で過ごしてきたので、むしろたまの外出くらいタイドアップで背筋を伸ばしたい.
歳時記からしたらクールビズの真っ只中だが、そんなことはお構いなし。リネンやシアサッカー、マドラスなど、この時季ならではのジャケットやパンツにタイドアップして、ディナー前のウキウキした華やいだ気分を演出したいものだ。