日本一の老舗シューケアメーカー「コロンブス」の全面協力、Begin & MEN’S EX特別編集で好評発売中の書籍『究極の靴磨き』から、その中身をピックアップしてご紹介する。今回のトピックは、革靴にできてしまったシミ対策。濡らしたティッシュを使った裏技を披露しよう。
トラブル対策|PART 5|シミ編
シミ抜きの特効薬は水性、油性どちらにも対応する液状クリーナーだが、濡れたティッシュという秘密兵器もある。
スムースレザーの場合
濡れたティッシュはシミを吸い上げる。理科で習った毛細管現象だ。
【使用する道具】※週に1度の靴磨きに加えて必要なもの
液状クリーナー
『ブートブラック ツーフェイスプラスローション』。2500円
ポリッシュグローブ
セーム革を使った『HGグローブシャイン』。1500円
ティッシュ
ポケットティッシュが適している。高級ティッシュは吸水性が高すぎて、逆にこの作業に向いてない。
【手順のポイント】
[1]埃や汚れを取る
馬毛のブラシで埃を取る。肩の力を抜いてスナップをきかせて。続いて液状クリーナーでワックスを取る。さらなるシミなど思わぬトラブルが発生する危険があるので、指先に力を入れず指の自重だけで。塗布後、乾かす。
[2]濡れたティッシュで包む
革が透けて見えるくらいまで湿らしたティッシュで覆うと、シミの成分が溶け出し、吸い上げられる。”患部”のみならず、その周辺全体を覆うのが肝要だ。道具の項で解説したように吸水性がそこそこのティッシュが最適だ。
[3]ティッシュを取る
完全に乾くまで待ってティッシュを取り外そう。シミが残っていれば、再度濡れたティッシュで覆う。濡れたティッシュは塩吹きやクレーターにも効果がある。各ページで解説したケアで回復しない場合は試してみよう。
[4]乳化性クリームを塗布する
シミが目立たなくなったら乳化性クリームで油分補給を。ティッシュの作業で革は乾燥している。指に巻いたクロスでクリームを取り、”患部”を起点に弧を描くように塗り込もう。通常よりも繊細に指の自重だけで磨く。
[5]豚毛ブラシとポリッシュグローブで磨く
豚毛のブラシを掛ける。弾き出すようにブラッシングすれば、それだけでツヤは出るが、仕上げにポリッシュグローブで包み込むように磨く一手間を加えたい。やはり”患部”はそれなりにダメージを受けているからだ。
[6]完成
ご覧のようにシミがきれいに取れた。このケアさえ習得すればシミも恐るるに足らずだが、長時間放置したシミでは、こうはいかない。クレーター対策同様、あらゆるシミに対して、この方法だけで対応できるわけではない。
※ケア用品の問い合わせはコロンブスお客さま相談室【フリーダイヤル】0120-03-7830さらに深く、詳しく、丁寧に、靴磨きを極めるには・・・?
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—INDEX—
ChapterⅠ 頻度に応じた靴磨き
おろしたての靴磨き/履き終わりの靴磨き/週に1度の靴磨き/月に1度の靴磨き/半年に1度の靴磨き
ChapterⅡ 短時間でできる靴磨き
1分で光らせる/5分でツヤを出す/30分で鏡面磨きを完成させる
ChapterⅢ 上級者向けの磨きを極める
立体感を出す磨きを極める/アンティーク磨きを極める
ChapterⅣ トラブル対策
キズ編/カビ編/塩吹き編/クレーター編/シミ編
ChapterⅤ 磨きがいのある デザイン別 究極の靴カタログ10選
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