ぐずついた空模様が続くこの季節、梅雨時にこそ知っておきたい「革靴のトラブル対処法」をおさらいしましょう。
雨に濡れて革靴にクレーターができてしまったら、どうすべき?
トラブル対策|PART 4|クレーター編
濡れたことで生じるトラブルには、クレーターと呼ばれるものもある。その名の通り、革の表面がボコボコになった状態を指す。
【使用する道具】※週に1度の靴磨きに加えて必要なもの
液状クリーナー
『ブートブラック ツーフェイスプラスローション』。2500円
コバ用ブラシ
歯磨きの要領でコバなど細かい部分をブラッシングするのに最適な『竹ようじ(コバ用竹ブラシ)』。豚毛のそれは埃を掻き出す弾力性を備える。竹の柄は握った時の感触も◎。50円
デリケートレザー用 クリーム
『ブートブラック デリケートクリーム』。1000円
【手順のポイント】
[1]液状クリーナーで汚れを落とす
表面のワックスや汚れを取る。指にクロスを巻き付け、液状クリーナーを塗布。分量の目安はクロスが湿るくらい。滴るほどのクリーナーは多すぎる。付けすぎたと思ったら未使用のクロスなどに叩き付けて馴染ませよう。
[2]デリケートレザー用クリームを塗布する
革の繊維をほぐすべく弧を描くように塗り込んでいこう。シミなど思わぬトラブルが発生する危険があるので指先には力を入れず指の自重だけで。通常は少量でいいが、このケアでは濡れた状態が続く量を塗布する。
[3]濡れているうちにクレーターを潰す
コバ用ブラシの柄などを使って、デリケートクリームの水分によってほぐれたクレーターを押し戻そう。小刻みに動かさず、一点を押し込むように、靴の丸みを意識して。台湾式の足裏マッサージのように、グイグイッと。
[4]乾かす
クレーターの凸凹が埋まったら陰干しを。革の色が元に戻れば完了だ。クレーターのケアは力を入れる作業である。心配ならばデリケートレザー用クリームではなく乳化性クリームを。ロウ分がキズを防いでくれる。
[5]乳化性クリームを塗布する
普段の乳化性クリームの作業を行う。馬毛のブラシで埃を払った後、乳化性クリームをクロスで塗り込み、コンディションを整える。指先には力を入れず指の自重だけで磨こう。仕上げに豚毛のブラシを掛けてやれば完了だ。
[6]完成
基本は、水でふやけて、そのまま固まってしまった革にもう一度水を与えることで繊維をほぐし、それを押し戻してやるというものだ。が、クレーターの原因はさまざまなので、一概にこの方法が通用するわけではない。
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—INDEX—
ChapterⅠ 頻度に応じた靴磨き
おろしたての靴磨き/履き終わりの靴磨き/週に1度の靴磨き/月に1度の靴磨き/半年に1度の靴磨き
ChapterⅡ 短時間でできる靴磨き
1分で光らせる/5分でツヤを出す/30分で鏡面磨きを完成させる
ChapterⅢ 上級者向けの磨きを極める
立体感を出す磨きを極める/アンティーク磨きを極める
ChapterⅣ トラブル対策
キズ編/カビ編/塩吹き編/クレーター編/シミ編
ChapterⅤ 磨きがいのある デザイン別 究極の靴カタログ10選
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