ブルックス ブラザーズ日本上陸40周年
アメリカを代表するメンズウェアの老舗、ブルックス ブラザーズが日本にやってきたのは1979年のことで、それから早くも40年の月日が流れたことになる。
去る5月のある夜、上陸40周年を記念する大掛かりなランウェイショーが、東京の神宮外苑にある室内競技場で開かれ、たくさんのファッション関係者や雑誌編集者などが招かれ、盛大なショーを楽しんだ。
ブルックス ブラザーズといえば、僕が青春時代を過ごした1960年代から70年代にかけては、まだ日本でその製品を入手することがかなわぬ、あこがれのファッションブランドだったものだ。1960年代のアイビーリーグファッションのブームにより、ボタンダウンシャツやインディア・マドラス地のシャツやジャケット、当時はコットンパンツと呼び習わしていたチノパンなどを、身に着けることを楽しんでいた僕たち世代にとって、本物のブルックス ブラザーズ・アイテムを手に入れることは夢のようなことだったものだ。
1972年に初めてアメリカに出かけた時、友人の加藤和彦が、ブルックス ブラザーズのオックスフォード地のボタンダウンシャツを買ってきてくれというので、サンフランシスコの店に立ち寄って希望の品を手に入れてきてあげたことを思い出す。