10m先から目に飛び込んでくるようなあからさまなVゾーンコーデは無粋。1mの距離で初めてその人のセンスの良さが窺える。そんな控えめなバランス感が好感度を高めるのだ。

秋冬の落ち着きをシックに魅せる
グリーンタイ
寒さが深まるこれからのシーズン、ダークグレーやブラウン、ボルドーといった色のスーツやジャケットを着る機会も増えるだろう。渋めの色みは大人の落ち着きを醸し出す。
そうした大地の色にマッチするのが、同じアースカラーのグリーンだ。重くなりがちな秋冬色の中で、程よくアクセントになるが、この時期ならパステル調の明るい色みではなく、マットで渋みのあるものがベター。定番のネイビーとも相性がよいのもメリットだ。ミリタリートレンドが続く昨今、トレンド色といえよう。起毛感やボリューム感のある秋冬の装いに合わせて、艶感よりも素材感重視で。英国調のトレンドに合わせて、ヴィンテージ調のプリントタイも今季らしい選択だ。

1. UNITED ARROWS
ユナイテッドアローズ
ヴィンテージ調の小紋で、クラシカルなムードを漂わせる。シルク100%ゆえ滑らかな着け心地で、立体感のあるノットを作ることができる。剣先幅8.1cm。1万2000円(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)
2. UNIVERSAL LANGUAGE
ユニバーサルランゲージ
イタリアの生地メーカー、カネパ社の生地を使用し、日本で縫製。茶、緑とも相性のよい光沢のある黄色のラインが艶やかな印象を高めている。シルク100%。剣先幅8cm。6800円(ユニバーサルランゲージ 渋谷店)
3. MACKINTOSH LONDON
マッキントッシュ ロンドン
1740年創業の英・バーナーズ社の生地を使用。ざっくりとした節のある糸をあえて用いることで、クラシックなドット柄の中に素材の立体感も生み出した。シルク100%。剣先幅8.5cm。1万8000円(SANYO SHOKAI)
4. FRANCO BASSI
フランコ バッシ
1973年の創業以来、イタリア・コモの地でタイ作りを続ける名門。本作は100年以上前のアーカイブから想を得ており、ジャカード織りで柄を表現した。シルク100%。剣先幅8.5cm。1万6000円(ビームス 六本木ヒルズ)
5. BLU STELLA
ブルーステラ
現在では稀少な手縫いを得意とするセブンフォールド社によるハンドメイドタイ。プリント地ながら、多色使いのペイズリー柄が繊細な表情を生む。ウール55%+シルク45%。剣先幅8cm。1万5000円(エススクエアード)
6. STEFANO BIGI
ステファノ ビジ
カシミアによるヘリンボーン織りゆえに、独特の起毛感がある。立体的な織り柄やリッチな生地感がフラノやツイードなど、秋冬の重量感のあるジャケットとも好相性。剣先幅8cm。2万円(バインド ピーアール)
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2018年12月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)