クラフトマンシップの高さが際立つ、日本発のアウターに世界が注目
日本の物作りの技術の高さは世界に知られるところだがそれはアウターにおいても同じことが言える。地方名工場の躍進や独自の感性を発揮するデザイナーなど、世界に知られるJapanブランドの注目の理由を掘り下げる。
TIMONE / ティモーネ
ティモーネのフーデットコート
高品質ナイロンで知られる石川県のテキスタイルメーカー、カジナイロンが2016年より展開するメンズブランド。スーパーマルチヤーンを使用した独自の素材に圧縮加工を施し、他に類をみないスエードのような独特の滑らかさをもたせたこちらは、ドレッシーな佇まいを備える。
デザイナー 内柴由美子さん
「ナイロンのイメージを一新し、新感覚のコートを提案します」
合繊長繊維織物で60年以上の実績があるカジナイロンは、高品質の素材を求める海外メゾンなどが訪れる名テキスタイルメーカーだ。そのカジナイロンが地元・北陸で生まれる素材の力を広めるべく立ち上げたのが「ティモーネ」である。
「安い素材という印象があるナイロンですが、ティモーネのウェアはそのイメージを良い意味で裏切ります。こちらのフーデットコートはニット素材に圧縮加工を施すことでスエードのようなふわっとしたタッチ感を持たせ、カジュアルな形ながらスーツの上にも羽織れるドレッシーさを備えています。ナイロンの機能性に上品な佇まいを持つので、幅広いシーンで活用できますよ」(内柴さん)。
独自のテキスタイルでハイブリッドな特性を備えるティモーネは、現代のライフスタイルに沿った新たなアウター体験をもたらしてくれる。
高い技術をもつ自社工場で温度、湿度管理を徹底し、高品質なナイロン生地が生まれる。
軽量、ストレッチ性、撥水性を備えつつ独自のハリ感を持っており、様々なシーンでの着こなしに活用できる。耐久性にも秀でており、長く愛用できる。
[MEN’S EX 2017年12月号の記事を再構成]
撮影/若林武志 スタイリング/武内雅英(CODE) 文/池田保行(04)