【時計王・松山 猛が注目するウォッチブランド】英国時計史に輝くアーノルド&サン

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バーゼル


バーゼル取材 DAY3

旅する心をくすぐる唯一無二のワールドタイマー

アーノルド&サンの創始者ジョン・アーノルドは、18世紀に海洋クロノメーターを数多く製造し、イギリス海軍や商船の航海の安全に寄与した時計師であり、海峡を挟んだパリの時計師アブラアン-ルイ・ブレゲとも親交を結んでいた。
彼らはお互いに尊敬しあい、アーノルドはその子息をブレゲのもとに送り修行させ、息子の帰国後にアーノルド&サンを設立した。ブレゲは敬愛するアーノルドの時計に、自分が考案したトゥールビヨン装置を組み込んで贈ったと言われる。

そんな英国時計史に燦然と輝きを残す名前が今、再興され、アーノルドが理想としただろう時計を現代に甦らせているのだ。

アーノルド&サン
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さて今年のアーノルド&サンの新作時計は、旅する心をくすぐってくれるデザインと機能を持つ「グローブトロッター」と名付けられた時計だ。
ステンレススティール製のラウンドケースの中心を、貫くように配された、立体的で曲線的なX型のブリッジ中心の、大きなルビーが支えるのは、北極点を中心とした半球形の地球儀だ。この真鍮の半球の地球儀の上に、電子エッチングされ、ポリッシュされた陸地と、青い海のコントラスが素晴らしい。

この地球儀が24時間かけて一周していくのを、外側の24時間スケールによって読みとるのだが、かなり克明に再現された陸地なので読みとりやすい。腕時計の上に表現されるとき、日本列島はたいていとてもいい加減に描かれることがあるが、この時計にはちゃんと日本列島が表現されていてうれしくなってくる。

バーゼル取材 フォトギャラリー(写真4枚)



そして24時間スケールはサファイアクリスタル製で、上半分が完全な透明、そして下半分は少し暗く色付けがされ、それにより昼夜の区別をする、デイ&ナイト表示としている。時針と分針は地球儀の裏側にあり、視認性を高めるために赤く着色されていて、これもまた読み取りやすくするための工夫である。

ムーブメントは自社オリジナルの29石の自動巻きで、全体にルテニウム・コーティングされ、金色のバランススタッフや穴石のルビーの赤色が印象的だ。
地球儀の海のブルーに合わせた、ブルーのカーフベルトも洒落ているし、こんな時計を身に着けて、外国に出かけるのは楽しいだろうと思った。

アーノルド&サン
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Profile
松山 猛 Takeshi Matsuyama
1946年京都生まれ。作家、作詞家、編集者。MEN’S EX本誌創刊以前の1980年代からスイス機械式時計のもの作りに注目し、取材、評論を続ける。バーゼル101年の歴史の3割を実際に取材してきたジャーナリストはそうはいない。



撮影/岸田克法、小澤達也 文/松山 猛

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