ジュネーブ取材 DAY 2
市内のモントル・ジュルヌ社へ
F.P.ジュルヌの最新作は、大型の日付表示を持つ「クロノグラフ・モノプッシャー ラトラパンテ」だ。赤みがかった18Kローズゴールド、プラチナ950、そしてグレード5のチタニウムという3種類のケース素材が用意されていて、それぞれの好みで選べるようになっている。
ラトラパンテ機構というのは、クロノグラフの針が2重になっていて、クラッチによってそのうちの1本の針を停止させることにより、2つの異なる時間の進行を計測できるクロノグラフ機構だ。その機能を使えば、陸上の短距離走やカーレースなどで1、2着を測ることができるわけだ。
モノプッシャーと謳っているのは、一般的なラトラパンテ・クロノグラフは、ラトラパンテ機構の操作のためのプッシュボタンが、ケースの左側にあるのだが、モノプッシャーではその第三のプッシュボタンが、リュウズを貫通するように備えられているもので、見た目もスッキリしているうえ、操作がしやすいのだ。
ジュルヌ氏自ら新作について語る(写真8枚)
Profile
松山 猛 Takeshi Matsuyama
1946年京都生まれ。作家、作詞家、編集者。MEN’S EX本誌創刊以前の1980年代からスイス機械式時計のもの作りに注目し、取材、評論を続ける。SIHHは初回から欠かさず取材を重ね、今年で28回目。
撮影/岸田克法 文/松山 猛