“スーツが似合うしなやかで強い身体”。男性なら誰しもが手に入れたいと思う理想のスタイルだ。スーツ映えするシルエットを作るキーパーツを一つ一つ取り上げながら、着実に攻略するための実践メソッドをトレーナーの森 俊憲さんに教えていただく。
今月の服筋は「大臀筋」
教えてくれる人
森 俊憲さん
ボディクエスト代表。独自のWEBシステムや専用アプリを開発し、自宅に居ながらパーソナルトレーニングを受けられるフィットネスサービスを展開。これまでに1万3000人以上へのトレーニングを行う。
ホームページ:http://bodyquest.jp/
上向きヒップがエネルギー燃焼の原動力
季節がら脂肪分の多い食事になりがちで、代謝の活性化は不可欠。そこで今回は、部屋の中でも手軽に行え、エネルギー燃焼とボディメイク両面に効果のある自重トレーニングであるヒップリフトを紹介したい。そもそもボディメイクやシェイプアップのための筋力トレーニングを行うときの鉄則は、大きな筋肉を使う運動を優先すること、と森さんは言う。
「このセオリーに沿って今回は大臀筋にフォーカスします。ヒップの大部分を占め、人体でも最も容量の大きな筋肉。この大きな筋肉を効果的に鍛えていくことは、エネルギーの燃焼量増大に直結します。まさに、体の中で大きな薪を焚くようなものです」
容量が大きい筋肉を鍛えることで、基礎代謝がアップし、効率よく体脂肪を消費することができるようになるのだ。また、お尻の筋肉を鍛えるというと、ジョギングやウォーキングを行えば十分だと勘違いしている人もいるかもしれないが、実は大臀筋をしっかりと使うには、後ろへの十分な蹴り上げ動作を行うことが不可欠だ。
「グッと後ろへ足を蹴り出すように意識すると、大臀筋とともに太もも裏のハムストリングスも刺激され、メリハリの利いた美しい上向きのヒップラインができます」
体幹トレーニング定番種目でもあるヒップリフト。大臀筋の強化に加え、片方のお尻で体を支えるため、より効率的に下半身の引き締めやヒップアップを行いたい方におすすめだ。高く上げたほうの脚は太ももの引き締めにも効果を発揮してくれる。