「アスリートに扱いやすい最新の中空構造」テーラーメイド P760 アイアン【プロ&アマの最新ゴルフクラブ試打レビュー vol.37】

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プロゴルフコーチの奥嶋誠昭氏と、ゴルフ大好きゴルフライターの鶴原弘高氏が最新の注目クラブやシャフトを試打計測。気になる性能を徹底レビュー!

TAYLORMADE P760 IRONS

中空には見えないシャープなヘッド形状
飛びすぎないから距離を打ち分けやすい

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鶴原弘高さん ライター・ツルハラ テーラーメイドから新登場するのが、こちらの「P760」です。モデル名にPが付くのは、いわゆるアスリート向けのアイアンシリーズ。Pの後に続く数字は、ヘッドの長さを示しています。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ うわっ! 構えてみると、意外にヘッドが小さいですね。プロ御用達のマッスルバック「P730」よりは大きいと思いますが、「P760」もかなり小ぶりです。シャープな印象のアイアンですね。

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モデル名が示すとおりヘッド長は76mmとのことだが、構えてみるとヘッドが小ぶりに見える

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ Pシリーズは、「P750」と「P770」がすでに廃盤になって、「P730」、「P760」、「P790」の3モデル展開となるようです。軟鉄鍛造のヘッドにタンスグテンを組み込んだ「P750」と「P770」も、いいモデルだったんですけどねぇ……。「P730」と「P790」は、以前にこの連載でも試打しましたよね。

関連記事: テーラーメイド P730 アイアン【プロ&アマの最新ゴルフクラブ試打レビュー vol.17】 テーラーメイド P790 アイアン【プロ&アマの最新ゴルフクラブ試打レビュー vol.3】

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ もちろん、よく覚えていますよ。どちらも他にはないタイプの個性的なアイアンでした。この「P760」にも何か特徴があるのかな? とりあえず、今回も2種類のヘッドスピードで7番アイアンを打ってみますね。

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奥嶋プロがドライバーのヘッドスピード約50m/sで試打
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奥嶋プロがドライバーのヘッドスピード約40m/sで試打

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 一般的なアスリート向けアイアンらしい、落ち着いた弾道と飛距離ですね。7番アイアンのロフト角が33度、試打クラブのシャフトがダイナミックゴールドのS200ですから、飛距離はこんな感じだと思いますよ。では、僕も打ってみますね。

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アマチュア代表、ツルハラがドライバーのヘッドスピード約46m/sで試打

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ このアイアンは、直進性が強いですよね。小ぶりで難しそうなヘッドの見た目ですが、芯を外して打っても、曲がりにくいし飛距離が落ちづらい。そのうえ適度にスピン入るので、グリーンに止めやすそうな球が打てます

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ この「P760」は、7番アイアン以上の番手は中空構造のヘッド。8番以下は単一素材の軟鉄鍛造という番手別のヘッド構造になっているのが特徴のモデルなんです。ミスヒットに強いのは、中空構造によるフェース偏肉設計のおかげかも知れません。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ たしかに7番と8番を打ち比べると、少し打感が違います。でも、中空構造の7番を打っても違和感はありませんよ。しっかりとしたフィーリングです。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 中空構造のヘッド内部には「スピードフォーム」という充填剤が注入されていて、打感がいいのはその効果でしょうね。

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アイアンセットの7番(写真・左)と8番(写真・右)を比較。外見ではヘッド構造が変えられていることには気づかないぐらい、うまくデザインされている

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ もうひとつ言えるのは、このアイアンはソールの抜けがめちゃイイ! 「P730」を試打したときにも感じましたが、ソールがズルッと抜けてくれて、上から打ち込んでも地面に突っ掛かりません。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ こういうソール形状が、おそらくテーラーメイド契約プロからの要望なんでしょうね。洋芝のゴルフ場だと、さらに効果を感じられそうな抜け具合です。

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ソールのリーディングエッジ側が大きめに面取りされていて、ダウンブローに打ち込んでもソールの抜けがいい。中空構造の番手でもボディはS25Cの軟鉄鍛造となっていて、ロフト角やライ角の調整ができる

奥嶋誠昭さん奥嶋プロ 左に引っ掛けづらいし、とても使いやすいアイアンです。飛びすぎないところもアスリート志向のゴルファーには、むしろ使いやすいと思いますよ。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 「P760」の中空構造は、飛距離アップではなく、寛容性のほうに大きく貢献するように採用されていますよね。僕は、全番手が中空構造でストロングロフトの「P790」を所有していますが、あまりに飛びすぎて自分の感覚と合わず、今はお蔵入りになってしまっているんです(笑)。この「P760」の飛距離と性能が、ちょうど良くて扱いやすそう。まさに”次世代のアスリート向けアイアン” 、という感じです!

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テーラーメイドゴルフ

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奥嶋誠昭さん 奥嶋誠昭/おくしま・ともあき
JGTOツアープレーヤー資格を持ち、プロコーチとしても活躍中。横浜市都筑区にあるヒルトップ横浜クラブ内の「ノビテック・ゴルフスタジオ」でヘッドコーチを務め、弾道計測器フライトスコープ、3DモーションキャプチャーGEARSなどの最新機器を使ったレッスンをアマチュアにも展開中。
http://www.nobby-tech.co.jp/swinggear/

鶴原弘高さん 鶴原弘高/つるはら・ひろたか
雑誌やウェブで多くの記事を手掛けるゴルフ専業のライター。もちろん自身も大のゴルフ好きで、最新ギアも大好き。オフィシャルハンデは7。ゴルフギア情報を発信する会員制サイト「3up CLUB」のキャスターも務めている。
https://3up.club



文/鶴原弘高

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