「寛容性がアップしたアスリートモデル」タイトリスト TS3 ドライバー【プロ&アマの最新ゴルフクラブ試打レビュー vol.35】

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プロゴルフコーチの奥嶋誠昭氏と、ゴルフ大好きゴルフライターの鶴原弘高氏が最新の注目クラブやシャフトを試打計測。気になる性能を徹底レビュー!

TITLEIST TS3 DRIVER

ボールスピードを出しやすく、
やさしくまっすぐに打ちやすくなった

TITLEIST TS3 DRIVER

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 2019年モデルとなるタイトリストの新しいシリーズは、「TS」という名称になりました。これは「タイトリスト・スピード」の頭文字から取ったもので、ヘッドスピードとボールスピードを向上することを目的に開発されたシリーズ。分かりやすく言うと、飛距離性能を重視して作ったのが、今回のTSシリーズのドライバーなんだそうです。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ ほほぅ?。従来のタイトリストのドライバーには、正直言って飛ばせる印象がなかったですからね。ツアープレーヤー向けのクラブとして、安定性を重視しているイメージでした。それが変わったということですね。何か特別なテクノロジーが搭載されたんでしょうか?

TITLEIST TS3 DRIVER
試打クラブのロフト角は10.5度。シャフトは標準装着されているグラファライトデザイン製のオリジナル仕様「Titleist Tour AD 60」のフレックスS。「TS3 ドライバー」にはバー状のウェイトによって弾道調整する機能「シュアフィットCG」が搭載されている

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ それがねぇ、一言で言い表せるトピック的なものがないんですよ(笑)。例えば、キャロウェイのようにフェースの裏側に2本柱があったり、テーラーメイドのようなツイストフェースなんていうのは分かりやすいですが、TSシリーズにはそういうのはありません。タイトリストは「スピード・シャーシ」という名前を付けているんですが、実際にはいろんな細かい部分を改善している、という感じなんです。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ なるほど?。構えてみると、いかにもタイトリスト然としたヘッド形状ですね。フェースが左を向いている感じがしないし、アップライト感もないので スクエアに構えやすい 。光沢あるブラック塗装でシンプルな雰囲気ですが、 アスリート好みの顔つきになるように、うまく作られてある なぁと感じます。では、とりあえず打ってみますね。

ゴルフ試打
奥嶋プロがドライバーのヘッドスピード約50m/sで試打
ゴルフ試打
奥嶋プロがドライバーのヘッドスピード約40m/sで試打

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ あれ? いつもより奥嶋プロのヘッドスピードが出ていませんが、これはクラブのせいではなく、奥嶋プロが病み上がりだから?

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ そうなんです。しばらく体調を崩していたもんで、まだ全力で振れてないんですよ。ごめんなさい。けれど、このドライバーの良さは感じましたよ。 フェースの芯を外して打っても飛距離が落ちづらいし、打感もあまり変わりません。インパクトでフェースにボールが乗っているような感覚があって、”押し感”を持って打てる のが気に入りました。ツルハラさんも、どうぞ!

ゴルフ試打
アマチュア代表、ツルハラがドライバーのヘッドスピード約46m/sで試打

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 前作の「917 D3」は、球が少し右に滑るような感覚がありましたが、 「TS3 ドライバー」はつかまったストレート弾道 を打ちやすくなりましたね。スピードをウリにしているだけあって、 ボールスピードも出しやすい ! 今回のTSシリーズのドライバーは、フェースの反発をルールで規制されている上限に近づけるために、ヘッドを全数検品しているそうなんです。

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ そこまでしているんですか! もともとヘッドの全数検品は地クラブのメーカーがやっていたことで、大手メーカーのなかではプロギアが唯一”ギリギリの反発”をアピールしていますけど、タイトリストがそこまでしているとは驚きです。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ  いろんなところを頑張っているのが、今回のTSシリーズ なんですよ。「TS3 ドライバー」に装着されているグラファイトデザイン製のシャフトは、打ってみてどう感じました?

奥嶋誠昭さん 奥嶋プロ クセのない中調子のシャフトで、どちらかというと粘る感じ。でも、タイミングよくしなり戻ってきてくれます。純正シャフトのままでも、幅広いゴルファーにマッチしそうですよ。わざわざカスタムシャフトを購入する必要はないかも。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ あ、そうだ! せっかくなんで「シュアフィットCG」のウェイトを使って弾道調整して打ってみてください。TSシリーズではウェイトの構造が変わって、 スタンダード、ドロー、フェードの設定が1本のウェイトバーで調整できる ようになりました。ちなみに、917シリーズに使われていたウェイトとも互換性があります。

奥嶋誠昭さん奥嶋プロ ウェイトを調整して打つと、きちんと球筋がドローやフェードに変わりました。僕がいいなと思ったのは、振り感が変わらずに球筋だけが変わるところ。ウェイトで弾道を調整できるドライバーは他にもありますが、振ったときのフィーリングまで変わってしまうものが多いんですよね。でも、 「TS3 ドライバー」なら違和感なく弾道だけが変えられる 。これは素晴らしいですね。

鶴原弘高さん ライター・ツルハラ 今回のTSシリーズは、売れると思うんですね。 寛容性が高くて、まっすぐに打ちやすいし、見た目のデザインもカッコイイ です。でも、次回に試打する兄弟モデル「TS2 ドライバー」もいいクラブなんで、2つのモデルで迷う人が多くなるんじゃないかと思います。奥嶋プロも迷うかも(笑)

奥嶋誠昭さん奥嶋プロ 次回、「TS2 ドライバー」を試打して、どちらがいいか決めようと思います!



試打した製品の情報はコチラ
タイトリスト(アクシネットジャパン インク)

奥嶋誠昭さん 奥嶋誠昭/おくしま・ともあき
JGTOツアープレーヤー資格を持ち、プロコーチとしても活躍中。横浜市都筑区にあるヒルトップ横浜クラブ内の「ノビテック・ゴルフスタジオ」でヘッドコーチを務め、弾道計測器フライトスコープ、3DモーションキャプチャーGEARSなどの最新機器を使ったレッスンをアマチュアにも展開中。
http://www.nobby-tech.co.jp/swinggear/

鶴原弘高さん 鶴原弘高/つるはら・ひろたか
雑誌やウェブで多くの記事を手掛けるゴルフ専業のライター。もちろん自身も大のゴルフ好きで、最新ギアも大好き。オフィシャルハンデは7。ゴルフギア情報を発信する会員制サイト「3up CLUB」のキャスターも務めている。
https://3up.club



文/鶴原弘高

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