ジャケット主流の時代でもやっぱりスーツが好きだ! Suits Mates!
洋服のカジュアル化が進みスーツ離れが進む昨今、ドレススタイルを嗜好する洒落者たちは仲間同士で集い今改めてその魅力を見直している。そんな洒落者集団20代から50代までを訪ね、スーツの魅力について伺った。

今回の特集の中で最若手の4人は、ジャズ、映画などのトラッドカルチャーを掘り下げて、自身の服の着こなしやアイテム選びを考えるという。若くしてそのようなコアなアプローチをとることになった理由と、トラッドな視点から考えるスーツの魅力について語っていただいた。

M.E. まずは皆さんがトラッドな装いを好むようになったきっかけを教えていただけますか?
川田 カリフォルニアの大学に通っていたこともあり、当時は周りでも人気だったスケーターファッションを着ていましたが、ドレススタイルにも興味があり、今の会社に入社しました。その当時手持ちのドレス服といえばブレザーだったので、それを自分なりに着るならどうしようかと考えたのがきっかけです。

須田 私は学生時代からドレス服が好きで、テーラーさんを巡りお話を伺ったりしていました。そのとき’60年代アメリカントラディショナルをスタイルに持つテーラーさんに出会いました。昔の映画やジャズマンの服などに関心をもつようになったのもそれからです。

成合 VAN好きの父の影響が私は大きく、お洒落をするようになったときには自然とアイビースタイルを参考にしました。
庄子 私はアメカジから次第にトラッドの服に興味を持つようになりました。実は私だけ他の3人よりも入社が2年早くて、当時は社内でもトラッドスタイルを深く掘り下げる人はあまりいなかったので、3人が入社してきたときは衝撃でした(笑)
成合 勤務店舗もそれぞれ別で最初はお互いを知らなかったのですが、懇親会で一気に意気投合してしまって。そのうち仕事終わりなどに集まり、服やカルチャーの話をする機会が自然と増えていきましたね。
M.E. 皆さん同じ共通言語があったんですね。トラッドの視点から見たときに、スーツスタイルの魅力とはなんでしょう?
須田 個人的には“シーン”を楽しむためにスーツはなくてはならないと思っていて。例えばオーセンティックバーに行くにしても、カジュアルな服装だと、バーに行くという“シーン”でのトータルの満足度が得られないんです。映画などでトラッドスタイルを学ぶほど、昔の男の人にはスーツを着て楽しむ“シーン”がちゃんと日常にあって、とても都会的で大人らしいかっこよく感じます。

川田 トラッドスタイルの服は生活と密接していますよね。ワークウェアでもスーツでも、かっこよく見せようとするための服ではなくて、それを着て生活しているなかでにじみ出てくるかっこよさがあります。
庄子 華美でないからこそ、都会での生活に溶け込みます。
成合 日常の様々な生活シーンでスーツ姿が馴染む、それこそが自分が憧れた、成熟した大人の男性の姿だと思います。
