“仕立て服”を身近にするーー「入門編ビスポーク」に込めたペコラ佐藤氏の夢

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キャリア25年超のベテランサルトにして、常に新しい挑戦を行う佐藤英明氏。近年立ち上げた入門編ビスポークも、氏が未来を見据えて立ち上げたプロジェクトだった。

「入門編ビスポーク」に込めたペコラ佐藤氏の夢_佐藤氏

ビスポークを“特別すぎない”存在に

海外で修業したテーラーの先駆けとして、日本の仕立て服業界に新たな地平を拓いたペコラ銀座の佐藤英明氏。そんな氏が2018年から「スタンダードライン」と名付けた入門編ビスポークを展開しているのをご存じだろうか。スタートプライスが20万円を切る価格設定だが、採寸から納品まで佐藤氏が行い、型紙もゼロから起こす。さらに仮縫いもつく正真正銘のビスポークだ。これを立ち上げた裏には、佐藤氏が仕立て服の未来に託す、ある思いがあった。

「入門編ビスポーク」に込めたペコラ佐藤氏の夢_スーツ

「人件費や材料費の上昇に伴い、仕立て服はもはや高嶺の花というべき存在になりつつあります。でも、昔はもっと普通の人が、普通に仕立てを楽しんでいました。テーラーとして、これからは自分の技を主張するだけではいかんと思ったのです。僕もこの仕事を約25年続けてきて、自分なりに仕立てのノウハウを蓄積してきました。それを活かして、お客様にとってはより身近な、そして自分としても納得できるビスポークを作れないか。そう考えて作ったのが、このスタンダードラインなんです」

“特別感”を求めてビスポークが活況を呈する現在だが、佐藤氏はさらにその“先”を見据えていた。ビスポークをスタンダードにするという佐藤氏の夢に、本誌としても深く共感した次第である。



手頃な価格設定でも型紙はすべて佐藤氏が自ら作成!

 
「入門編ビスポーク」に込めたペコラ佐藤氏の夢_アップ

一部にミシン縫いを採用することで、ペコラ銀座が主軸とするフルハンドラインよりも価格を抑えたスタンダードライン。だが、型紙をゼロから引くという点において紛れもないビスポークであり、ゲージサンプルをベースに修正を加えるメイド トゥ メジャーよりもフィッティングの精度を上げることができる。もちろん、要所には手縫いを用いていて、フラワーホールも手かがりで仕上げられている。



Data
PECORA GINZA

「入門編ビスポーク」に込めたペコラ佐藤氏の夢_PECORA GINZA

住所:東京都中央区銀座4-3-2 清水ビル3F
TEL:03-3535-6465
営業時間:11時〜19時 ※完全予約制
定休日:日曜・祝日
納期/約2ヶ月
オーダー価格/スタンダードライン19万8000円〜、フルハンドライン34万5000円〜
https://www.pecoraginza.com

[MEN’S EX Spring/Summer 2021の記事を再構成]
※表示価格は税抜き

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