毎年流行が変わっても、ワードローブの一軍として変わらず生き続けるアウターがある。ウェルドレッサーが長年愛用する1着を拝見しつつ、”愛せる”理由を探った。
<10年愛用>
スティレラティーノのチェスターコート
ビームスF ディレクター
西口修平さん
1977年生まれ。ヴィンテージMIXなスタイルに世界からファンが多く、インスタフォロワーは6万人超え。クラシックアウターを多く所有。
10年アウターは”普遍の完成度”
「10年ほど前に初めてピッティに行ったとき、中村が着ているのを見て、『なんてカッコいいんだ!』と憧れて買ったのがこのコートです。それから毎年、冬には必ず登板し続けています。スーツやVゾーンなど、中の服の合わせがトレンドに応じて変わっても違和感なく着られて、冠婚葬祭でも恥ずかしくない。それは、クラシックで普遍的な形があってこそだと思います。ダイナミックなパターンの存在感と、吸い付くような着心地も、このアウターにしかない完成度。だから消耗品ではなく、私のワードローブにこれからもずっと生き続けるんです。」
[MEN’S EX 2017年12月号の記事を再構成]
撮影/長尾真志