麻に備わる夏のエレガンスを知る【男磨きのHow much?】

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男磨きのHow much?

 昔から洒落者に夏服地として愛されてきた麻(リネン)。これはもちろん、麻が夏に適した優れた特性を備えているからだろう。吸水性、放湿性、発散性に富み、シャリシャリとしたタッチは視覚的な涼感演出にも効く。しかし服飾史家の中野香織さんはそれ以上に大きいのが、麻が備えるエレガンスだと言う。

「かつて欧州では麻は財産目録に載せるほどの高級品。いわば富の象徴で、15、16世紀の肖像画では服に切れ込みを入れて麻の下着をつまみ出しているものさえ見られます。そんな歴史があるから、ハイテク系の涼感素材が多数登場した今も、欧米の紳士は麻を好んで着用する。シワになりやすいのが難点ですが、だからこそ夏に麻を綺麗に着ている人からは心の余裕が感じられる。これぞ究極のダンディズムです」(中野さん)

麻に備わる夏のエレガンス

左: GTAのリネンパンツ 3万6000円

杢調グレーも涼やかな旬のプリーツパンツ
素材はリネン52%+ウール48%。ジャケット以上にシワになりやすいパンツは、こういう混紡素材を選ぶのも賢い手だ。デザインはGTAの新型601で、トレンドに即したワンプリーツ入りの細身テーパード。(エリオポールメンズ銀座)



中央: エトネのリネンシャツ 1万3000円

巧みな製品洗いによる絶妙なシワ感や凹凸も魅力
甘い平織りでリネンの通気性やサラリと涼やかなタッチを引き出した一枚。製品洗いにより程よくラフな風合いに仕上げており、休日のリラックスしたスタイルにもぴったりだ。リネン100%。(ユニバーサルランゲージ 渋谷店)



右: ジャンネットのリネンジレ 2万7000円

カジュアルな装いも一発でドレッシーに
ほんのり光沢をたたえるピュアな白がノーブルな雰囲気。ジャケットとのレイヤードはもちろん、Tシャツにサラリとこれ一枚羽織ってもドレッシーに決まるだろう。共生地のチーフが付属するのも嬉しい。リネン100%。(トヨダトレーディング プレスルーム)



[MEN’S EX 2017年8月号の記事を再構成]
撮影/若林武志 スタイリング/武内雅英(CODE) 文/吉田 巌(十万馬力)

※表示価格は税抜き

2024

VOL.341

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