芸能界随一の時計愛好家、俳優・谷原章介さんが語る「シーンに思いを馳せる」時計選びの醍醐味

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時計はそれぞれシーンによって使い分けることで、
時代を超えて生き続ける

谷原章介さん愛用時計
右上:IWCがポルシェデザインのモデルを製作していた’80年代前半のコンパスウォッチ。「ポルシェデザインの機能美を追求した造形は、洗練されたモダンさがあり、モードな服で合わせたい」。右下:ホイヤーからタグ・ホイヤーへの移行期である’80年代半ばに発表された1000m防水のホイヤー844シリーズの840は、谷原さんの収集欲を激しく刺激した存在。中でもUSネイビーからのオーダーで作られたこの840-06は、マットブラックで精悍。「ダイビングで使ってみたいですが、妄想だけ(笑)。黒なので、いろんな服に馴染みますね」。中央:’40年代のジャガー・ルクルト製角型トリプルカレンダー・ムーンフェイズ。「小振りなので、着物にも合わせやすい。昨夏、ベージュの帯と合わせて実際につけました」。下中:’40年代のアンジェラス製トリプルカレンダー・クロノ。「洗練された美しいクロノ。大人のカジュアル感があるジャケパンに合いますね」。左:「旅ではやはりGMTが重宝します。ロレックスは最強の実用時計ですね。このGMTマスターは、”茶金”の”フジツボダイヤル”と言われるもの。年を重ねて、最近はコンビが気に入っています」。〈時計は全て谷原さん私物〉

大人のエレガンスを感じさせるハイエンドモデルから、1970〜80年代のマニアックなスポーティモデルまで、俳優・谷原章介さんの腕時計の”守備範囲”は、実に広く深い。

「俳優デビューした’90年代半ば、ラドーの『スターライナー』というモデルを買ってから、徐々に腕時計への関心が高まっていきました。知り合いのアンティークウォッチ店に出入りするようになり、もともとアメカジの古着が趣味だったこともあって、アンティークにハマっていきました。現行モデルも魅力的ですが、今、生産されていない希少性や、もはや手に入らないデザインに魅力を感じることが多いんです」

スタジオにはご自身のコレクションをお持ち頂き、時計達人ならではの楽しみ方を伺った。

「司会の仕事でスーツを着るときでも、フォーマル感の強いときはゴールドのラウンド、ダブルで少し遊んでいるときは角型、クイズ番組でジャケパンだったらスポーツ系、と使い分けています。小さくて薄型の時計は、技術的にも洗練されているし、品がよくて服の邪魔をしない。とは言うものの、僕もデカくて厚い、’80年代のダイバーズを集めていたりするんですが(笑)。それもひとつの味だったり、遊び方かなと思います。やはりシーンごとに、服や靴のように使い分けたいですね。ひとつひとつの時計に、見つけたときの思い出がある。各時計をシーンによって使ってあげれば、時代を超えて生き続けてくれるんじゃないでしょうか」

そんな”達人”谷原さんに、着こなしやシチュエーションごとに、フィットする時計を私物コレクションの中からセレクトして頂いた。シーンに時計を合わせるのはもちろんだが、時計を発想の起点として、ここへ行ってみたい、こんな使い方をしてみたい、こんなコーディネートを楽しみたいと“空想”することは、時計の楽しみ方を広げてくれるに違いない。

2024

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