日本はまだまだ面白い! そう感ぜずにはいられないほど、日本ブランドの現場には新しい動きが始まっている。そこには新世代と呼んでもいい新しい思考回路を持つキーパーソンの存在があり、その求心力に引き寄せられた新旧の叡智が存在する。歴史と伝統を背景にしつつ既成概念を超えた発想と編集力。これからの日本を面白くするのは彼らだと断言したい。さぁ、DISCOVER NEW JAPANの旅へ!
伝統に敬意を評しつつ、新時代のテーラリングに挑む
CANTATE【カンタータ】/東京
ディレクターの松島 紳氏がトップブランドの企画・生産を経て2015年にハイファッションブランドとして設立。最高峰の織元、縫製工場と組み日本メイドのテーラリングを追求。ジャケット16万8000円、シャツ3万8000円、パンツ6万6000円(カルネ)
ヴィンテージを愛する松島氏の
細部へのこだわりが最大の魅力となる
細部へのこだわり。それは単にディテールの問題ではない。織元と入念な話し合いを行い、生地の段階から徹底的にこだわり、さらに裁断、縫製も全く手を抜くことなく仕立てられたテーラード。「生地は愛知、裏地は山形、縫製は埼玉といった具合に、最高峰の日本の職人と一緒に物作りをしています」。ヴィンテージに始まり素材への造詣の深さがまずは出発点。さらに着こなしへの独自の視点を盛り込んだこだわりが、一見シンプルだが、着こなすことで最上のパフォーマンスを示すテーラードを生み出しているのだ。
職人技とキーマン(写真2枚)
[MEN’S EX 2017年11月号の記事を再構成]
撮影/ケビン・チャン スタイリング/武内雅英(CODE) 文/長崎義昭、中河由起恵(PARAGRAPH)
※表示価格は税抜き