V6のメンバーであり、近年はますます俳優としての存在感を発揮している森田 剛さん。注目を集める主演舞台のことから夢中になっているあの趣味のことまで、たっぷりと語ってもらった。
森田 剛 Go Morita
Profile 1979年生まれ。埼玉県出身。1995年、V6のメンバーとしてCDデビュー。歌手活動はもちろん、ドラマや映画、舞台、バラエティ番組など、多方面で活躍している。2005年に劇団☆新感線の「荒神〜 AraJinn 〜」で舞台初主演を務める。 主な出演作品に、舞台では「血は立ったまま眠っている」(’10年)、「祈りと怪物〜ウィルヴィルの三姉妹〜」(’13年)、「鉈切り丸」(’13年)、「夜中に犬に起こった奇妙な事件」(’14年)、「ブエノスアイレス午前零時」(’14年)、「ビニールの城(’16年)、「すべての四月のために」(’17年)など。映画では、「人間失格」(’10年)、「ヒメアノ〜ル」(’16年)など。ドラマでは「リスクの神様」(’15年)、「ハロー張りネズミ」(’17年)などがある。
自分の中でちゃんと消化されて無くなったときに初めて自由になれる
岩松 了×森田 剛 初めてのタッグが実現!
実に楽しみな舞台だ。3月9日より東京・Bunkamura シアターコクーンで上演される『空ばかり見ていた』は、作・演出を劇作家、演出家、俳優、映画監督と幅広く活躍する岩松 了氏が手がけ、主演を森田 剛さんが務める。二人は過去にCMで共演したことはあるものの、舞台でタッグを組むのはこれが初めて。以前から岩松氏がラブコールを送り続け、今作でついに実現したのだ。
「僕も岩松さんとご一緒させていただきたいと思っていたので、こうして実現することになってすごくうれしいです」
その岩松氏は、プレス向けのコメントの中で、「僕は余計に動かない俳優、暗い印象の俳優が好きです。森田くんにもどこか影を感じる。その暗さが、今度の芝居をつくるうえでの、探りどころにもなるのかなと思っています」と語っている。しかし、そう言われることに対して当の本人はあまり実感がないようだ。
「そういう役が多かったっていうのもあるかもしれないですし、実際にお会いしたときに『こいつ暗いな』って思ったのかもしれないですけど(笑)、とにかく興味を持っていただいたことがうれしかったので、期待に応えたいですね。岩松さんの台本には独特な言い回しがいっぱいあって、言葉の持つ深さみたいなものを感じています。難しいですけど、自分たちが動いて話したことで岩松さんも進んでいく感じがあって、やっていてとても面白いです」
森田さんが演じるのは、反政府軍で政治活動を行う兵士。軍を率いるリーダー(村上 淳)を尊敬し、そのリーダーの妹(平岩 紙)と恋愛関係にあるこの役は、森田さん自身に当て書きされたものである。
「当て書きされているという部分は、あまり感じていないですけどね(笑)。憧れていたリーダーに不信感を抱く出来事が起きていろいろ変わっていくのですが、何か人間の根っこというか、複雑な部分が描かれているから、そこをどれくらいわかりやすく伝えるべきなのか、それとも伝えないべきなのか、そのさじ加減がすごく難しい。結局は如何にせりふを自分の中に入れて消化するかだと思うので、稽古のときは詰められるだけ詰めます。そうやって自分の中でちゃんと消化されて、(頭で考えることが)無くなったときに初めて自由になれるし、その瞬間が舞台をやっていて一番楽しいので、早くそうならないかなと思っています」
期間中ほぼ毎日のように公演がある舞台は、千秋楽を迎えるまで決して気を抜けない。そんな森田さんが今から楽しみにしていることがある。それは、ゴルフだ。
「10年以上前に始めたのですが、そこから完全にハマっちゃって、一度も飽きることなく、ずっと好きですね。やればやるほど奥の深さに気づくというか、できないことができるようになったと思ったら今までできていたことができなくなったりして、いつまで経っても終わりがないところが面白い。本当は毎日やりたいくらいなんですけど、しばらくは我慢です(笑)」
『空ばかり見ていた』岩松 了による新作書き下ろしに、強烈な個性を放つ共演者たちが集結! 森田 剛を主演に迎え、勝地 涼、平岩 紙、筒井真理子、宮下今日子、新名基浩、大友 律、髙橋里恩、三村和敬、二ノ宮隆太郎、豊原功補、村上 淳と、魅力的なキャストが結集。 【東京公演】3月9日(土)〜31日(日)/Bunkamura シアターコクーン 【大阪公演】4月5日(金)〜10日(水)/森ノ宮ピロティホール