“ニューバランス=お洒落”を広めた開拓者
ユナイテッドアローズ 上級顧問
クリエイティブディレクション担当
栗野宏文氏
大学卒業後にファッション小売業界でバイヤーやディレクター等の経験を積み、1989年にユナイテッドアローズの創業に参画。英国王立美術学院名誉フェローの称号をもつ。ファッションのみならず、音楽や映画にも精通。
「最初に履いたのは’98年くらい。当時、黒のスーツを日常的に着たいと思っていたのですが、普通に革靴を合わせたら殺し屋みたいになってしまう。だからスニーカーを合わせたいと思って履いたのがニューバランスだったんです」。
そうニューバランスとのなれそめを振り返る栗野氏は、スーツにニューバランス、ジャケットスタイルにニューバランスを合わせるという、今ではお洒落巧者の定番になっている”ハズシ”をいち早く実践し、世に広めた人物だ。出会いから20年が経った今、所有するスニーカーの大半はニューバランスで、これまでに30足は購入したというからもはや偏愛の域。今ではスーツを通り越し、タキシードにまでニューバランスを合わせるという。しかしなぜ、数ある他のスニーカーブランドではなく、ニューバランスのそれだったのか? 栗野氏は意外な理由を口にする。