[ブランド学/3]
LoroPiana(ロロ・ピアーナ)
ミニマルに着てこそ輝くカシミアの本質
素材が極上だから、もはや雑多な彩りはいらない。ミニマルに同色を重ねてカシミアの素晴らしさに浸りたい。深遠なラグジュアリーの世界に心を遊ばせれば、本質という不朽の輝きが見えてくる。
ケープを翻して追憶の旅へ
“The Way We Were(追憶:あの頃の私たち)”というキーワードのもと展開される今季のロロ・ピアーナ。それは懐古ではなく、本質を再発見するための旅路だ。ひらりと翻るケープは、カシミア100%のダブルフェイス。内側のブラウンが、風の中を駆ける馬上で鮮やかに覗く。突然の雨から身を守る「レインシステム®」も施され、分厚い雲が立ち込める日も旅人の歩みを緩めさせることはない。やがて雲間からは陽光が差し、その前途を照らす。
総身をカシミアで包み込む至福
アンデス山脈がそびえるアルゼンチンから始まり、英国ハイランド地方を経てメリノウールの聖地・オーストラリアとニュージーランドに至るロロ・ピアーナ2025AWの旅路。時に雪の中を進み、北風に逆らって歩く日もあるが、ベビーカシミアを惜しみなく使ったコート、マフラー、ニットが心身を温めてくれる。パンツはカシミアジャージーだ。究極の贅沢感に包まれながら踏む終着地。追憶の先に広がる未来の地平に、新たな旅の始まりを感じて。
[MEN’S EX Autumn 2025の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
※表示価格は税込み





