Beyond the Border.
シェアで着こなすU（アンダー）40mmの腕時計

【今回のシェア時計】

PATEK PHILIPPE（パテック フィリップ）
カラトラバ Ref.6119

搭載する新開発の手巻きCal.30-255 PSの厚みは、わずか2.55mmと極薄。しかし2つの香箱を有し、約65時間のパワーリザーブと強力なトルクによる安定した高精度をかなえている。手巻き。径39mm。18KWGケース。アリゲーターストラップ。430万1000円（パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター）

シックなダイヤルを雅に囲むクル・ド・パリ装飾ベゼル

ケースとラグとが柔らかなカーブで調和し、ダイヤルはドーフィン型針と植字バーインデックスとでシンプルな機能美を呈する。1932年に誕生した傑作Ref.96のベゼルは2年後、クル・ド・パリで装飾された。その姿が2021年、新型キャリバー搭載で復活を果たした。縦に筋目を入れたチャコールグレーのダイヤルが、実にシック。外装と機械とに最上級の手仕上げを施した上質感は、シニアの男性の手元を雅に彩り、子ども、そして孫へと受け渡してゆくべき、真の価値を有する。

シンプルな着こなしを崇高に見せる華美過ぎない凛とした佇まい

クル・ド・パリが彩るベゼルは、ジェムセッティングほど華美になり過ぎず、さり気ない豪華さを女性の腕に添えてくれる。ファセット仕上げのゴールド植字インデックスの輝きも、優艶である。同時にサテン仕上げのマットなダイヤルやシャープなドーフィン型の針は、凛とした雰囲気を醸し出し、ストライプのブラウスをさらりと羽織ったシンプルな着こなしも気高い印象にする。8.08ミリ厚の薄いケースは、華奢な腕でも取り回しが楽。本物を知る大人の女性に、選ばれるべき1本である。

［MEN’S EX Spring 2023の記事を再構成］
※表示価格は税込み。