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ビズブラウンをベースにカジュアルな職場でも嫌味にならないタイドアップを楽しむ

森岡　田幸さんには軽やかに着られるスーツ＆シャツと3本のタイをご用意しました。スーツはこちらの記事でも提案している、仕事で取り入れやすいグレイッシュなビズブラウン。グレーに近い感覚で装えて、かつ新鮮に見えます。

田幸　こういう色は初めてです。持っているスーツやジャケットはほぼネイビーなので。迷わなくてラクですし……。

森岡　普段あまりタイドアップをしない方が急に堅いタイドアップをすると、「今日何かあるの？」と印象のギャップが逆に目立ってしまい落ち着きません。ドレスコードが堅くない職場なら、柔らかな印象でタイドアップできると、職場にも馴染んで素敵でしょう。そういうときに、ブラウンスーツは重宝します。正統なビジネスカラーはあくまでネイビーやグレー。ですが、ビジネス服も自由度が増している今、職場によっては、ブラウンのソフトな印象が生きてきます。形はあくまでテーラードの整ったものがベターです。

田幸　ブルーのシャツに紺無地タイは、私自身も着ることがあるのですが、スーツが違うだけでこんなに印象がフレッシュになるとは。勉強になります。

森岡　シャツはB.D.シャツ。B.D.は本来スポーティな出自なので、きちんとしたドレススーツには適しませんが、このように軽快なスタイルを目指すうえでは好適。こういう基本をわかって装うことが大事なのです。1本目のネイビー無地のタイは正統顔ですが、堅すぎない印象。爽やかで好印象です。

田幸　2本目のストライプタイは強いイメージでしたが、意外と馴染みますね。

森岡　スーツと近いトーンのストライプなので馴染みがいいのです。

森岡　3本目のレトロな幾何学模様は、今季のトレンドです。強い柄ですが、Vゾーンが引き締まって見えるでしょう。

田幸　老けて見えるかと思いましたが若々しく身に着けられるのですね。

森岡　田幸さんの職場は、装いの幅が広い環境ですから、自分らしさをもっと楽しむべき。欧州出張もあるとのことですが、欧州の方は服装に気を遣う方も多く、お洒落なタイをしていれば、声をかけてくる方もいるのでは。コミュニケーションツールになるはずです。

田幸　タイの結び方やあわせの意識でこんなに変わるとは。今後はこういう目線も考えて選んでみようと思います。

森岡　実は今回はチーフ使いもポイント。日本人ではまだ少ないですが、ドレスコードとしてはビジネススーツに本当はチーフを着けてほしいところ。白リネンが基本ですが、田幸さんの職場なら、タイと合わせたネイビー系のシックな色味のチーフも、上品さが際立っていいでしょう。