ファッションとしてはもちろん、確かな品質も備えた本格眼鏡。鯖江の老舗から世界の有名メゾンまで圧巻の1000本以上の最新フレームを1冊に網羅した『本格眼鏡大全 2024』が発売中。その中身を一部ピックアップしてご紹介する。

TOKIWA made（トキワメイド）

70年以上の歴史が生み出す正統派のトキワクオリティ

トキワメイドのルーツは1951年に遡る。この年、デザイナー上出貴之氏の祖父にあたる上出時和氏が福井県鯖江市の小さな町・河和田地区で眼鏡づくりをスタート。その後、眼鏡工場は貴之氏の父に引き継がれ、そこで貴之氏は眼鏡製造のノウハウを学んだ。そして2021年、念願だったオリジナルブランドのトキワメイドを立ち上げた。ちなみに“トキワ”の名には、祖父である時和氏へのリスペクトとともに、永久不変を意味する“常盤”の意味が込められている。

祖父の時代から数えて70年あまり、眼鏡製造ひと筋で培ってきた経験やノウハウを受け継ぐトキワメイドには、それらを熟知した職人が、機械だけでなく手間を掛けた手仕事によって完成するトキワクオリティというべきものがある。また“Natural（自然）”をコンセプトに、デザインやパターン、カラーリングに徹底的にこだわりながらオリジナリティを追求し、掛けた人たちがナチュラルに眼鏡を楽しみ、新しい自分が発見できるような眼鏡づくりを目指しているのだ。

そのスタイルをひと言で表すなら奇をてらわぬ正統派。そこには70年以上にわたる伝統を永続的に継承しながら、新たな鯖江クオリティを世界に向けて発信していこうとする意気が感じられる。

デザイナー
上出貴之

祖父の代から続く眼鏡工場に生まれ、大学卒業後は金型・部品工場で修業を積む。2005年、上出眼鏡に入社。眼鏡製造のノウハウを身につけ、2021年にオリジナルブランドを立ち上げた。