ʼ20年代ブレザー復刻で見えたニッポン・ビスポークの原点
PECORA GINZA ／ ペコラ銀座
ぺコラ銀座の佐藤英明氏が先日、興味深い“研究”をスタートさせた。1920年代に出版された日本のテーラー向けの教本を紐解き、当時の仕立てを忠実に再現するという試みだ。その第一弾として完成させたのがこちらのブレザーである。
時は大正時代、我が国におけるテーラー文化が花開き始めた時期だったわけだが、佐藤氏によれば、現在と遜色ないほど、その方法論はレベルの高いものであることがわかったという。
かくして現代に蘇ったニッポン・ビスポークの原点的一着、ペコラ本来の作風とは相当趣が異なる構築的な佇まいだが、顧客からは「これ面白いね！」と評判で、実際にオーダーも複数入っているそうだ。
100年前の歴史を今に伝える、ロマンたっぷりな一着、スーツ好きなら一見の価値アリだ。
サンプル製作時には間に合わなかったが、同時期に製作したペコラオリジナルのメタルボタンを付けてオーダーするのもおすすめ。英ロンドンバッジ＆ボタン社が手がけた本格的な一品だ。
※表示価格は税抜き
［MEN’S EX 2020年10月号の記事を再構成］（スタッフクレジットは本誌に記載）
