眼鏡を掛ける必要がない程度に視力が良ければ、それに越したことは無いのだが、やはり視力補正器具として必要な人には切っても切り離せない存在である。

数年前迄は、大きなレンズしか度を入れられなかったため、フロントの形状も大型でいかにも眼鏡をしてます、的な物が多かった。

しかし、小さなレンズにも度を入れられるようになってからは、スタイリッシュな眼鏡が多く造られるようになってきた。特に、999.9 (フォーナインズ) の作品は、どれも魅力的な物が多い。

数ある999.9 の中から自分の顔に合う眼鏡を見つけることは、非常に難しい。

私の場合、MEN’S EX の記事に載っていたO-10T に一目惚れし、実際に店頭に足を運んで試着したところ、このデザインに合う顔形状だったため（笑）、即決しました。

O-10T の特徴は、2ポイントでレンズとフロントフレームを締結した構造で、レンズがフロントフレームから一部離れている、いわゆるフローティング形式にある。

眼鏡を上から見ると、レンズとフロントフレームとの関係が良くわかる。

このフロントとテンプルを繋ぐ蝶番は、999.9 得意の逆R字状ではないが、フロントからテンプルにかけて綺麗に円弧を描くようになっている。

注目すべきは、モダンではないかと思う。

締め付けられる訳でもなく、耳の形状に沿って掛けられる訳でも無い状態で耳の後ろにそっと触れるように置かれ、なんとも掛け心地がよい。

また、この眼鏡でお気に入りの部位は、二重構造の大きく前方に張り出すブリッジ。

このブリッジが眼鏡に知的感を与え、見た目の美しさを引き立てている。

更に、フレームの材質がチタンである所も高級感を匂わせ、眼鏡を掛ける人の心を揺さぶる。こんな眼鏡にもお茶目な部位がある。それは、ノーズパットの蝶芯の形状が亀の形をしている点だ。

私は、他人から洋服を褒められるよりも素敵な眼鏡を掛けていますね！と褒められることが一番嬉しい。

しかし、現実には、眼鏡を褒めてくれる人がいない。自己満足ではあるけれど、これからも自分に似合う眼鏡を選んでゆきたいと思う。