銀幕の男たちはいつだってお洒落のお手本だった。ファッションに精通した4人のシネフィルが、スタイリッシュな見どころいっぱいの映画をラインナップ！

フェアファクスコレクティブ
代表取締役社長　慶伊道彦さん

日本を代表するタイメーカーのオーナー。そのダンディぶりで国内外から多くのリスペクトを集める。

【BEST1】
華麗なるギャツビー（1974年／米）

ラルフ・ローレンが手がける1920年代のセレブスタイル

大恐慌後のエグゼクティブの衣装を手がけたのはラルフ・ローレン。「英国トラッドがベースの装いは、最近再び注目集めている’80年代プレッピーを彷彿させます。主人公の友人ニックのブレザーの着こなしもさすがです」。

スコット・フィッツジェラルドの名作を映画化。ロバート・レッドフォードの洒脱さは必見だ。　Blu-ray 2381円／DVD 1429円（発売元：NBCユニバーサル・エンターテイメント）

【BEST2】
媚薬（1958年／米）

アメトラの代表格が教える「グレースーツと黒タイこう着る」

191cmの長身を誇ったジェームズ・スチュアートは米国トラッドの第一人者で、本作では出版社社長役。「グレースーツに白シャツ、無地タイとストイックなVゾーンに、華やかさを添えるゴールドカフスの使い方が見事」。

ヒッチコックのサスペンス『めまい』でも共演したキム・ノヴァクとスチュアートと繰り広げるクリスマスらしいラブロマンス。1410円（ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント）

【BEST3】
ゴッドファーザー PARTⅢ（1990年／米）

シリーズの掉尾を飾る作品で、老いたマイケル・コルレオーネの最晩年が描かれる。渋みを増した貫禄たっぷりのイタリアンスタイルは熟年のおしゃれの目標となるはず。

【BEST4】
アパートの鍵貸します（1960年／米）

ワイルダー監督によるコメディタッチの切ない恋物語。ジャック・レモンの着こなしは、ラウンドカラーにカラーピンと典型的な’60年代アイビールック。今、再びトレンドだ。

【BEST5】
007 ゴールドフィンガー（1964年／米）

クラシックなグレンチェックのスリーピース、白のタキシードとすべてが粋。特にアストンマーティンの横にたたずむショーン・コネリーのスーツ姿はダンディの極みだ。

[MEN’S EX2018年08月号の記事を再構成]
構成・文／伊澤一臣　文／長崎義昭・中河由起恵（以上Paragraph）、吉田 巌（十万馬力）、秦 大輔、間中美希子、礒村真介、酒向充英