J.M. WESTON
ジェイエムウエストンの「コレクションパピエ」

今年1月にアーティスティックディレクターに就任したオリヴィエ・サイアール氏初のコレクション。名作ローファーがペーパープリントで新鮮な表情に。

物語性を感じさせるペーパープリント

素材はカーフスキン。コーデュロイ地のようなアッパーはクラフトペーパー、ライニングはインクの染みたバインディングペーパー（製本紙）と、異なるプリントを施している。なお同コレクションには、Uチップの名作「ゴルフ」も別デザインでラインナップ。

新しきを温（たず）ねて、故（ふる）きの艶を知る。

時を超えて支持される定番＆名作靴のスバラシイところは、履きつぶしても買い直せるだけでなく「時代時代にアレンジやコレクションモデルが出て、一型で何度も美味しい」点にあるのかもしれない。それが「コレクション パピエ」を見て感じたことである。

上質な革、質実剛健な作りで名高い180シグニチャーローファー。その歴史と風格を、アッパー＆ライニングに二種のペーパープリントを施すことで表現した新作だ。色褪せたクラフトペーパー、インク吸引紙のシミ。時の移り変わりを感じさせる意匠が、定番ローファーにアンティークのような艶をもたらす。

コーデュロイパンツやメランジのホーズなどの温かみある素材と合わせて、”故くて新しい”紙二重の色気を堪能していただきたい。