【今月のインタビュー】佐々木蔵之介さん、『空母いぶき』を語る

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映画、テレビ、舞台など、多方面にわたって活躍し、出演作がめじろ押しの佐々木蔵之介さん。最新出演作は『空母いぶき』。映画の話題から普段の息抜きのことまで、ざっくばらんに語ってもらった。

森田 剛

佐々木 蔵之介 Kuranosuke Sasaki


Profile
1968年、京都府出身。京都の造り酒屋で生まれ育つ。
神戸大学在学中に劇団「惑星ピスタチオ」の旗揚げに参加し、大学卒業後も広告代理店に勤務する傍ら舞台に立ち続ける。
3年ほどで会社を辞めて俳優業に専念し、’98年の退団を機に上京。2000年、NHK連続テレビ小説『オードリー』で注目され、’06年に『間宮兄弟』で映画初主演。
’14年に公開した『超高速!参勤交代』で第38回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。以降、映画、ドラマ、舞台と幅広く活動。公開待機作に『居眠り磐音』(5月17日公開)、『WE ARE LITTLE ZOMBIES』(6月公開)などがある。

スーツ69万7700円、シャツ6万1000円、ネクタイ3万円、チーフ1万9000円/以上ブリオーニ(ブリオーニ ジャパン)

自分がこの役のいちばんの理解者でありたいと思いながら演じている

みんなが覚悟を持って参加した作品だったと思う

長身痩躯に加え、理知的な風貌。端整な二枚目から非道な悪役まで幅広くこなす演技派として活躍する佐々木蔵之介さんは、実にスーツがよく似合う。

「プライベートではあまり着ませんが、仕事ではよくスーツを着ます。ネクタイをするとやはり気持ちが引き締まりますし、スーツを着ることでグッと仕事モードに入っていく感覚がありますね。仕事柄、いろいろなスーツを着ることができるのも楽しいです。今回もそうですけど、これまで自分では選んでこなかったようなものを着られるので、新たな一面を知るというか、自分にこういう面もあるんだなとわかったりします。自分で考えられることなんてたかが知れていると思うので、そうやって何かを教えてもらえるのは本当にありがたいし、面白いです」

そんな佐々木さんの最新出演作は、5月24日より公開される『空母いぶき』。原作は、『沈黙の艦隊』『ジパング』などで知られるかわぐちかいじ氏の同名コミック。国籍不明の軍事勢力から突如攻撃を受け、政府は航空機搭載型護衛艦「いぶき」を中心とする護衛隊群を現場へ向かわせる——。日々変わりゆく昨今の国際情勢を鑑み、映画ではオリジナルの設定と展開も加えて、日本がかつてない危機に晒された、とある未来の一日を描いたクライシス超大作だ。

平和のためには武力の行使も辞さないと考える艦長役を西島秀俊さんが演じ、それとは対照的にあくまでも専守防衛を信念とする副長役を佐々木さんが演じる。国民の命と平和が脅かされたとき、国の舵取りを託された者、過酷な戦闘下で防衛の任に当たる者、彼らは何を考え、いかなる選択をするのか。問いかけるものは大きい。

「西島(秀俊)くんとも話したんですけど、テーマがテーマだけに、みんなが覚悟を持って参加した作品だったと思います。このせりふをどう言おうじゃなくて、国を守る場面ではどうすべきかということまで各々の立場でちゃんと考えたうえで現場に向かってきた。そうでないと務まらない内容だったと思うんです。僕自身も、この作品を通じてあらためて平和について考えました。各々の立場でのそれぞれの決断がこの国の平和と未来をつくっていく。そんなことを考えるきっかけになってくれたらいいですね」

現在、51歳。確かな演技力と盤石の存在感は高く評価され、この先も出演作が相次ぐ。
「役を選ぶというほどの立場でもないんですけど、出会った以上はその役を全うしてあげたいと思っています。たとえどんな極悪人であれ、この役をいちばん愛しているのは自分であり、自分がこの役のいちばんの理解者でありたいと思いながら演じています」

忙しい日々が続く。息抜きはもっぱらお酒。休みの日は朝から飲むこともあるという。「実家が京都で造り酒屋をやっているので、日常的にお酒が身の回りにあったんです。だから、飲めるときは時間に関係なく飲みます。朝から飲むお酒は最高ですね(笑)」

『空母いぶき』

『空母いぶき』

戦後日本が経験したことのない24時間を描くクライシス超大作!

『沈黙の艦隊』『ジパング』のかわぐちかいじ氏による人気コミックを、西島秀俊と佐々木蔵之介の共演で実写映画化。国籍不明の軍事勢力から突如攻撃を受けた日本。国民の命と平和が脅かされたとき、彼らは何を考え、いかなる選択をするのか? 5月24日(金)より全国順次公開。
cかわぐちかいじ・惠谷 治・小学館/『空母いぶき』フィルムパートナーズ

[MEN’S EX 2019年5月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)

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