高い＝高級ではない！　名⾨スイス製からお馴染み国産時計まで、30万円以下^＊で買える傑作時計150本超を掲載した絶賛発売中のムック『U（アンダー）30万円で一生使える傑作腕時計150』。その中身をピックアップしてご紹介。
＊税抜き・2022年9月現在

U（アンダー）30万円は高い時計、安い時計？

本書で取り扱うのは30万円（税込33万円）以下の時計。30万円の時計が高いか安いかを論じる前に、ひとつのデータを紹介しよう。

日本を代表する高級時計グランドセイコーの初代が発売されたのは1960年のこと。発売価格は2万5000円で、当時の大卒初任給の約2倍に相当し、現在の価格に換算するとおよそ40万円となる。高級時計はいつの時代も高かったということである。

しかし今の時計は高すぎると言わざるをえない。有名高級ブランドだとSSケースの3針で100万円超えがザラ。それにくらべて30万円は安いと思いがちだが、一般庶民の平均月収にあたる30万円が安いわけがない。

問題なのは、30万円の高い安いではなく、その時計が30万円に見合う価値があるかどうかなのだ。ここで扱うのは、性能・デザインなどの総合的観点から、そのコストパフォーマンスに見合った時計ばかり。

30万円を払っても惜しくはない精鋭たちを厳選して紹介する。

ロンジン「フラッグシップ」シリーズの1本。文字盤の随所にゴールドカラーを使ったエレガント仕様でU30万円を実現。自動巻き。径38.5mm。SSケース。アリゲーターストラップ。3気圧防水。