時計に水を入れる!? 入れるところが違うのです。水深計搭載のダイバーズウォッチとは?

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高い防水性能や堅牢性によりアウトドアやスポーツでの活躍はもちろん、ファッションアイテムとしても人気のダイバーズウォッチ。そんなダイバーズのバイヤーズガイド『超本格ダイバーズウォッチ大全』から、その中身をピックアップしてご紹介。

いざというときに頼りになる
「特殊機能」ダイバーズ

「特殊機能」ダイバーズ_性能が増した水深計測モデル

独自開発の特殊機能や装備によってダイバーズの性能をいっそう高めたモデルたちを紹介。



時計界の鉄則を破り開発した恐るべき特殊計測システム

腕時計が誕生してから1世紀以上、いかにケース内に水が入るのを防ぐか、これこそ時計メーカーの長年の課題だった。いったん水が浸入してしまえば機械式・クォーツの別を問わず、時計内部のシステムはもはや正常に機能できなくなるからだ。この課題を各社独自の技術によって乗り越え、いまや1000m超のハイスペックダイバーズへと至ったわけである。

ところが、この時計界のセオリーに反し、むしろ内部に水を取り入れることで特別な機能を果たすモデルが存在する。それがオリス「アクイス デプスゲージ」だ。本作はサファイアクリスタル風防外周の12時位置に半円状の“穴”を設置。この穴は外周に設けられた溝へとつながっていて、ここから水を取り入れると溝の内部は水で満たされる。それにより水深計が作動して、文字盤上の黄色いゲージに水深が表示される仕組みとなる。

通常、内部の溝は空気で満たされているが、水中に入ると水圧で空気の体積が圧縮され、その勢いで水が流れ込む。いったん水で満たされた後に上昇して減圧されると、今度は水が穴から押し出される。これは気体に対して“圧力×体積=一定”とするボイル・マリオットの法則に則った現象であり、この特殊な水深計測システムの発想の原点となっている。

もちろん、水が入るのは外周の溝だけで、風防周辺のガスケットによってムーブメント内に浸入することはけっしてない。けれど、この水深計のために水を入れるという逆転の発想がどれだけ革新的なことか、おわかりいただけただろう。



発想の逆転! 時計の天敵「水」を取り込んだ
ボイル・マリオットの法則

「特殊機能」ダイバーズ_この穴から水が入り水深計が作動

ココが特殊
この穴から水が入り水深計が作動


\ 科学原理に基づく独自水深計測システム /

「特殊機能」ダイバーズ_科学原理に基づく独自水深計測システム
“圧力×体積=一定”とするボイル・マリオットの法則により、風防の溝の空気量は潜水中には圧縮されて減少すると計算。この発想から開発されたのがオリス独自のデプスゲージである。

2024

VOL.341

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