新世代のファンの心をつかむこと確実なBMWのEV、iXとは?

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BMWのEV、iXが備えた新世代の“駆けぬける歓び”とは

新しさと個性を主張する内外装

BMWが持続可能な次世代モビリティとしての新ブランド、BMW iシリーズをスタートさせたのは2013年のこと。これまでBMWグループとして初の量産ピュアEVであるi3やプラグインハイブリッドスポーツカーのi8を発売してきた。

そして2018年秋、ロサンゼルスモーターショーにおいて、EVコンセプトカーのBMW Vision iNEXTをワールドプレミア。その市販モデルにあたるのがこのiXだ。

新開発の電気自動車専用プラットフォームを採用し、ボディはi3などで技術を磨いてきたカーボンコンポジットをはじめ、アルミニウムや高張力鋼板を組み合わせたハイブリッド構造となっている。

BMW iX
キドニーグリルだけでなく、薄くシャープなヘッドライト&リアライト、ワイドなリア・トレッドなどで存在感を高めたスタイルに。

ぎょっとするほど大きなキドニーグリルは、エンジン冷却の必要のないEVだけにあくまでデザインとして配置されたもの。自動車において電動化が進めば進むほど、内燃エンジンでの差別化が難しくなり、デザインが持つ役割は大きくなると言われるが、文字通りBMWはそれで自己主張をしているというわけだ。

BMW iX
4輪アダプティブ・エア・サスペンションはSportモードなどへの切り替えなどに加え、スイッチにより車高を高(+20mm)、低(−10mm)に変更することもできる。

ボディサイズは全長4955mm、全幅1965mm、全高1695mmと、おおよそX6(4945×2005×1695)と同じくらい。ホイールベースが3000mmとX6比で+25mmとなっており、これが室内の広さに効いている。

長いホイールベースとフラットな床面
長いホイールベースとフラットな床面のおかげで後席も広く快適に。
ラゲージ
ラゲージ容量は通常で500リッター、後席を倒せば最大1750リッターまで拡大。床下にはサブトランクが設けられている。

真横から眺めたときに、ボディサイドのラインが後ろにいくにつれてキックアップし、なだらかに下ってきたルーフともあいまって窓部分を小さくスポーティーに見せるデザイン処理は、i3やVision iNEXTと共通するものだ。

メーターパネルとコントロールパネルが一体となったカーブド・ディスプレイ
メーターパネルとコントロールパネルが一体となったカーブド・ディスプレイにより、視認性とデザイン性を高めている。

インテリアではBMWモデルとして初めてメーターパネルとセンターのコントロールディスプレイを一体化。

ドアパネルやセンターコンソール
従来のエアコンやステアリング、シートヒーターに加え、ドアパネルやセンターコンソールの表面を加熱させることで室内を心地よく暖めてくれるヒート・コンフォート・パッケージが採用された。

スイッチ類を極力なくし、エアコンの送風口をスリム化することで運転席周りをすっきりとさせている。BMWといえば、1シリーズから7シリーズまでどのモデルから乗り換えてもドライバーが操作にとまどうことがないよう、基本的にはすべて同じデザインロジックを採用することで知られるが、新世代のEVらしく従来のBMWオーナーもそうとう新鮮に感じるであろう仕上がりだ。

クリスタル製iDriveコントローラー
ファーストクラスパッケージにはクリスタル製iDriveコントローラーなどが備わる。

BMWではおなじみのiDriveコントローラーは残されているので、慣れればそれほどとまどうこともない。

マルチファンクション・シートなどが備わるラウンジ・パッケージ
撮影車両にはマルチファンクション・シートなどが付いたラウンジ・パッケージが備わっていた。

i3のインテリアなどでも積極的にリサイクル材料を使用してきたBMWのサステイナビリティへのこだわりはiXにも受け継がれている。ダッシュボードはオリーブの葉の抽出液でなめしたレザーで覆われ、フロア・マットはリサイクルナイロンのエコニールが使用されている。iDriveコントローラーに用いられるウッドパネルにはFSC認証(森林認証制度)を得たものを使っているという。ダイヤルやシフトセレクター、シート操作スイッチなどはクリスタル製とすることで、ラグジュアリー感をうまく演出している。

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