グランドセイコーの聖地、グランドセイコースタジオ 雫石
国産時計最高峰の匠の技と未来への歩みを世界へ発信
大きく跳ね上がった屋根があたかも大きく手を広げて、ゲストを迎えるかのようなグランドセイコースタジオ 雫石。設計は日本を代表する建築家の隈 研吾氏。クリーンルームを含む建物全体が木造(内、岩手県産の木材が48%)という世界でも類を見ない時計工房だ。
ここで製造されるのはグランドセイコー(GS)のメカニカルモデルだが、単なる時計作りの工房ではない。GSに受け継がれる匠の技術と精神、そしてGSのブランドフィロソフィーである“THE NATURE OF TIME”を世界に発信する場でもあるのだ。
岩手山を望み、深い森に囲まれた敷地は、自然の移ろいの中に時の流れを感じる日本人の感性に寄り添う。無論、独自の厳しい検定を設け、精度の追求にも余念がない。プロフェッショナル人材制度を採用し、個人の技術力だけでなく、技術の継承もその審査項目に含まれる。GSを支える匠たちが紡いできた技術と知見を後世に――。日本最高峰の時計作りにかける想い、そしてGSの歴史がここでは体感できるのだ。
1月からは一般ゲストの見学もスタート。時計ファンならぜひ、この聖地へ足を運んでほしい。