本格眼鏡とは? なぜ本格眼鏡が必要なのか? どんなブランドがあるのか? を一冊で網羅する『本格眼鏡大全』が発売に。1000本ものフレームが掲載された本書から、ここでは国内外の本格眼鏡ブランドをピックアップしてご紹介する。
guépard(ギュパール)
フレンチヴィンテージを現代の技術で再現する
ギュパールは日本では数少ないヴィンテージアイウェアの専門店、「スピークイージー」のオーナー山村将史氏と、「フリークエンス」のオーナー柳原一樹氏が2017年に立ち上げたブランドだ。2人はフレンチヴィンテージに精通し、シーンを作り上げてきた先駆者。ヴィンテージとは過去のアーカイブで、いつかは枯渇してしまう。そこで、フレンチヴィンテージの世界観を現代の技術で再現し、伝えるために同ブランドは誕生した。
ブランド名は、1920年代の禁酒法時代におけるアメリカで、眼鏡のスラングとして使われていた「チーター」という言葉。盗み見る“チート”という行為が由来と言われており、英語の「チーター」をフランス語訳したのがギュパールだ。そこには、“ヴィンテージ風”のデザインを流行りとして追いかける風潮に対し「上辺だけをチート(盗み見)している」という皮肉も。ギュパールの場合は全て元ネタのオリジナルが存在する。
例えば、「gp-02」は’50年代のフレンチヴィンテージに見られたクラウンパント。ボリューム感のあるアセテート生地やエッジを立てたカットは、当時のムードがありつつ、どこか現代的だ。実はこの時代のレンズはマルチコートの技術がなかったため、レンズ表面が反射していた。そのニュアンスを再現するために裏面のみマルチコートを施したフラットレンズを特注した。
フレンチヴィンテージの本質を知り、今の空気を纏うギュパールに、眼鏡業界やファッション業界が注目している。
guépard(ギュパール)
BRAND INFO
創業年/2017年
創業者/山村将史、柳原一樹
現在地/日本・兵庫県
問い合わせ先/ギュパール
TEL:078-855-5759
チーターがアイデンティティ
盗み見るというスラングで使われていた「チーター」。そのフランス語訳がギュパールだ。実はブランドのロゴも、チーターが片目でじっと“盗み見”しているデザインになっている。