ゴルフ日本代表ヘッドコーチ・丸山茂樹さんが語る「東京五輪への想い」

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新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、3月末、東京オリンピックの1年延期が決まった。東京五輪のゴルフ日本代表ヘッドコーチを務める丸山茂樹プロは今、何を想うのか? 歴代のオリンピアンと対談する通常連載を休止し、その胸の内に迫る。

東京五輪ゴルフ日本代表ヘッドコーチ 丸山茂樹さんが語る 東京五輪への想い

丸山茂樹さん
ジャケット、シャツ、トラウザーズ、シューズ〈以上参考商品〉/以上ブリオーニ(ブリオーニ ジャパン)

丸山茂樹さん MARUYA Shigeki
1969年生まれ。千葉出身。日本ツアー通算10勝。2000年より米ツアーに参戦し3勝。2002年には伊澤利光プロとのペアで、ゴルフワールドカップを制覇。2021年に開催延期となった東京五輪では、リオ五輪に続きゴルフ日本代表ヘッドコーチを務める。

「ゴルフが楽しめる平穏な日々に戻ることを願っています」(丸山さん)

気がかりなのは選手の感覚が鈍ること

M.E. 丸山さんはアメリカのご自宅から戻られたばかり。現地ではどのように過ごされていましたか?

丸山 危機感をもって自宅にいました。昨年傷めた左肩の調子がよくなり、ゴルフコースに通い始めた矢先にこの騒動が起こったので。

M.E. 3月末、東京五輪の1年延期が正式に決まりました。今の率直なお気持ちをお聞かせください。

丸山 安全を確保できない状況では、海外の選手を招くことは難しい。苦渋の決断ですが、正しい決断だと思います。思い起こせば、リオ五輪前にもジカ熱騒動がありました。蚊が媒介するジカ熱は屋外の方が感染のリスクが高いとされ、辞退した選手もいた。4年後にも同じような騒動が起こるなど、誰も想像できなかったでしょうね。

M.E. 本来ならば今年6月末にゴルフの代表選考が行われる予定でした。

丸山 それも開催延期に伴い、来年まで持ち越しになりました。ただ、大会が中止続きの今は、世界ランキングもストップしているので、有力候補は現状維持になります。そしてこれはゴルフを含む五輪種目全般に言えることですが、年齢や体力的に今年の五輪に賭けていた選手もいるでしょうし、既に代表に選ばれたものの調子が上がらず、救われた選手もいるかもしれない。選手の様々な事情を考えると、複雑な心境ではあります。

M.E. 来年の五輪開催まで、ヘッドコーチとしてはどのようなことに取り組んでいきたいですか?

丸山 まずは自分が感染しないように気を付けること、これが最も大切です。気がかりなのは選手のコンディション。僕らゴルファーは感覚の世界で生きている。自宅や練習場はフラットですが、コースには少なからず傾斜があるため、定期的にラウンドしないと痛みや怪我につながることも。だからこそ、選手はコースに出る必要がある。鍵盤に触れていないと指が動かなくなるピアニストと同じですね。選手が練習に集中できる環境が早く整うことを願っています。

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