レスリング グレコローマン 文田健一郎選手インタビュー【“闘う男の服”を纏う、2020闘う男】

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東京オリンピック開催まで、いよいよ1年を切った。出場を目指し、凌ぎを削る日々が続くアスリート達。その闘いの人生の中で、どんな矜持を培ったのか。ビジネスマンにとって勝負をかけるときの戦闘服=スーツを纏い、闘いの美学を語ってもらった。

「強さの中にも しなやかさを その逆も然り」
 レスリング グレコローマン 文田健一郎 選手

文田健一郎選手
スーツ15万8000円/ラルディーニ、シャツ2万9000円/バルバ、タイ3万1000円/セブン フォールド、チーフ9000円/ニッキー(以上ストラスブルゴ)


東京オリンピック代表に内定してから、初めてスーツをオーダーしたという文田選手。企業に所属するとあって普段からスーツには慣れ親しむが、世界の視線を意識して黒地にストライプという貫禄ある生地であつらえた。前回のリオオリンピックでは、代表選手のサポートメンバーとして参加。大舞台で闘う選手を、羨望の眼差しで眺めていた。その翌年、世界選手権で日本選手として34年ぶりとなる金メダルを獲得。今年も同大会で日本初となる2度目の金メダルを獲得、4年前の憧れは遂に現実になりつつある。

「オリンピックまで残り1年を切った今、もう迷いはありません。やるべきことをやるだけです」

得意技は反り投げ。相手を抱えてブリッジをするように後方へと投げるダイナミックな技だが、同技を決めるには力よりも柔軟さが大切だと文田選手は語る。

「強さとはしなやかさ。パワー勝負な印象を持たれがちなグレコローマンですが、むしろ柔軟さや機敏さこそが重要です」

筋骨隆々とした身体つきとは裏腹に、実に穏やかで柔和に話す文田選手。反り投げの際に美しくカーブを描く背中のラインが猫のようだと称されているが、実際に大の猫好きで休日にはひとり猫カフェに通い癒されているのだとか。

「猫と戯れる中で反り投げのヒントを得た、という訳ではないのですが(笑)、癒されると同時に無心になれるのでいいんですよね」

レスリング
柔らかな背筋を生かした反り投げ。しなやかな投げ姿に加え大の猫好きとあって、猫レスラーの異名を取る。本人によれば、満更でもないとか。 吉村可奈美/ フォート・キシモト


レスリング内定第一号となり、直近の世界選手権で金メダルを獲得したとあらば、東京オリンピックでは多くのライバル選手が得意の反り投げ対策をしてくるはず。

「一向に気にしていません。技の本質をしっかり理解しているので、周囲がどんな対策をしてくるのか既に想定はできています。僕がそれを上回れば良いだけです」

強さとしなやかさは、精神においても両立しているようだ。

文田健一郎選手

文田健一郎(ふみた けんいちろう)

1995年山梨県生まれ。小学校でレスリングをはじめ、フリースタイルを経てグレコローマンに。2度の世界選手権制覇を経て、現在五輪代表に内定。ミキハウス所属。


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