最後の1月開催となった北米自動車ショーに日産自動車が発表したコンセプトカーとは?

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ニッサンの新しいコンセプトカー「Nissan IMs」は、スタイリングが魅力の自動運転EV

1月開催は最後となった2018年のNAIAS(北米国際自動車ショー)に日産自動車は、ニッサンとインフィニティのふたつのブランドのEVのコンセプトカーを発表した。ニッサンの「Nissan IMs」は、まず美しいスタイリングが魅力。プレスリリースに寄せられたグローバルデザイン担当の専務執行役員、アルフォンソ・アルバイサのコメントはこうだ。

「日産の歴史と伝統を振り返ると、初代『ムラーノ』や『Z』 などは、どれもシンプルなシルエットであることに改めて気が付きました。シンプルなデザインは、おのずと高級感を高めます。例えば、直線的でシンプルなトランクラインは、それ自身が高級感を生み出しているのです。」

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個人的にも初代シルビアあるいはB210サニークーペなどをイメージした。一方で自動運転モードではヘッドライトとリアのイルミネーションがブルーに変わって周囲にアピールするようになっているなど、先進感もしっかり宿っていて完成度は高い。

現代日本家屋をモチーフにしたといい、暗色ファブリックに光の筋をあしらったデザインで月光と影を表現したと謳うインテリアも魅力的だ。横長の薄型ディスプレイパネルを使った最新のグラフィックユーザーインターフェイスにより、スイッチ類の数が抑えられ、必要な情報へのアクセスも容易。「Invisible-to-Visible(I2V)」技術も搭載する。

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シートレイアウトは”2+1+2″。リアシートは両サイドに小型アウトボードシートを備えたプレミアシートとされる。左右アウトボードシートの背もたれを倒せばアームレストになり、一層寛いで過ごすことができる。また、フロントシートは自動運転時には内側に15度角度を変更でき、後席との会話をしやすくする。このときにはステアリングホイールも格納される。

ハードウェアは、前後に高性能電気モーターを搭載し、最高出力360kW、最大トルク800Nmを発生する。バッテリー容量は115kWhで、1充電当たりの走行距離は380マイル(600km超)を実現する。シャシーには最新のエアサスペンションを採用する。

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非常に魅力的なコンセプトカーだが、敢えて言うならそろそろニッサンには市販モデルとして、こうした夢を具現化してほしい。前年にお披露目されたiMxも市販検討中と言われているが、それも含めてリーフの次の一手がそろそろ見たいところだ。

文/島下泰久 Yasuhisa Shimashita

サステナ主宰
モータージャーナリスト
2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

1972年神奈川県生まれ。燃料電池自動車や電気自動車などの先進環境技術、そして自動運転技術を中心に、走行性能、ブランド論までクルマを取り巻くあらゆる事象をカバー。自動車専門、ライフスタイル系などのwebメディアをはじめ、専門誌、一般誌、ファッション誌などの雑誌に精力的に寄稿している。また並行して講演活動、テレビ、ラジオなどへの出演も行なう。
海外モーターショー取材、海外メーカー国際試乗会へも頻繁に参加しており、年間渡航回数は20回を超える。 2011年6月発行の2011年版より、徳大寺有恒氏との共著として「間違いだらけのクルマ選び」の執筆に加わる。2016年版より単独での執筆になり今に至る。
最新刊は「2019年版 間違いだらけのクルマ選び」。
2016年にサステナをオープン。主筆として一般自動車専門誌、webサイトとは違った角度から、未来のクルマと社会を考察中。

サステナ(SUSTAINA)とは?

まっすぐおもう、未来のコト。 モータージャーナリスト島下泰久氏が主宰を務める、「クルマが目指す未来」を主軸に先進環境技術やそれを取り巻く社会の変化など、あらゆる事象を追うウェブメディア。

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