「成功するまで、何でも試してみるのが大事」〜ユーグレナ 出雲 充さん〜【加藤綾子/一流思考のヒント】

NULL
Facebook
Twitter
友だち追加

多くの個を束ね、組織を成功に導いている一流のトップには、どんな思考があるか?会社のマネジメントにも役立つ”ヒント”を加藤綾子さんがそっと探り、お届けする。

第17回 株式会社ユーグレナ 代表取締役社長 出雲 充さん[前編]

加藤 綾子さん、出雲 充さん
加藤さん衣装:ブラウス1万7000円、スカート1万8000円/以上ソブ(フィルム) ピアス3万6000円、フォークリング7万円/以上マリハ(マリハ伊勢丹新宿本店) リング〈ホワイトムーンストーン〉18万4000円/マリハ(マリハ)

※最後に加藤綾子さんのスペシャルフォトギャラリー付き!

Profile
加藤綾子 Ayako Kato
1985年生まれ。2008年フジテレビ入社、看板アナウンサーとして活躍。2016年、フリーアナウンサーとなり女優業などにも活躍の場を広げ、現在は『ホンマでっか!? TV』(CX)にレギュラーとして出演をしているほか、2019年4月より報道番組『Live News it !』(CX)のメインキャスターを務める。

出雲 充 Mitsuru Izumo
1980年生まれ。東京大学在学中から微細藻類ユーグレナ(和名ミドリムシ)研究を始め、卒業後、東京三菱銀行(当時)を経て、2005年株式会社ユーグレナを設立。同年、世界初となるミドリムシの食用屋外大量培養に成功し、’14年東証1部上場。食品や化粧品、燃料や海外食料支援など、様々な分野で事業化を実現。

「何もないからビジネスも研究も必死に考える 成功するまで、何でも試してみる 失敗とは、大抵思い込みです」
(出雲さん)

ファーストペンギンが最も生まれづらいのが日本

出雲いつも年上のスポンサーの方などから「お前は勉強ばかりして、お洒落さが足りない」と叱られるんですけど、今日はせっかく加藤さんがいらっしゃるんで、私なりに頑張ってお洒落をしてきました(笑)。緑色のネクタイの色はミドリムシなんですよ。

加藤本当ですね!(笑)

出雲ネクタイ以外は、いただきものでもあります。時計も「緑色だから」とくださる方がいて。

加藤それほどミドリムシの注目度が高いということですね。

出雲加藤さんがいらしてくれるくらいですから(笑)。

加藤とんでもないです。大学時代にインターンで世界最貧国のバングラデシュを訪れ、それをきっかけに栄養素の豊富なミドリムシの研究を始められたそうですね。そして2005年にベンチャーを立ち上げ、同年には石垣島で世界初のミドリムシの食用屋外大量培養に成功。会社も上場を果たした出雲さんがリーダーとして心がけていることを、まずはお伺いしたいんですが。

出雲リーダーシップを発揮するトップに憧れてはいるんですが、ユーグレナグループを選んでくれた仲間が約400人になり、本当に優秀な人たちが集まって来てくれているので、改めて私が得意とすることに集中しないといけないなと。そういう意味で、私は「ミドリムシで人と地球を健康にします」と20歳から約20年、ずっと言い続けてきましたけど、相手がどんなに大物の方であっても、自信を持ってミドリムシの魅力をお話しさせていただく。今も本当にそれだけをやらせてもらっています。

加藤社員でなく「仲間」とおっしゃるんですね。

出雲日本には380万もの会社がある中で、ご縁があって入社してくれた人たちへの感謝が、「社員」と呼んだだけでパァになっちゃう気がして。私はミドリムシをやってるせいか、「そんなところにまでこだわるの?」っていう、マニアックなところがある(笑)。ただ、社外では大きなことを言って社内では当たりが強いみたいなリーダーは、みんながっかりするし、これからの時代はもう通用しなくなると思いますね。

加藤SNSでみんながなんでも発信できる時代ですもんね。

出雲おっしゃる通りです。万が一「ユーグレナの出雲は外ではいいことばかり話してるけど、会社では死ぬほど働けとか当たりが強い」ってことがあった場合、誰もがそれを発信して世に問う手段ができてしまった。だからこそ本物のリーダーが問われるし、大きな話をしているときも細かな話をしているときも、常に仲間を大事にするリーダーだと理解してもらえると、びっくりするくらい大勢の人が助けてくれる。それはそれでいい時代になったと思います。

加藤そういう考え方もありますね。ところで出雲さんといえば、ミドリムシの大量培養方法をひらめくまで全国各地の研究者を訪ね歩き、培養成功後、今度は営業で何百社も訪ね歩いたエピソードも知られていますが。

出雲2年間で500社を訪ねて、501社目の伊藤忠商事に助けてもらいました。当時、私の話を聞いてくれたのは現代表取締役会長CEOの岡藤正広さんだったんですが、「面白いじゃないか、応援してやれ」と一声で社内をまとめてくださって、男気のようなものを感じましたね。

2024

VOL.341

Spring

  1. 1
2
LINE
SmartNews
ビジネスの装いルール完全BOOK
星のや
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
pagetop