フランク ミュラー
ヴァンガード トゥールビヨン ミニッツリピーター スケルトン

超複雑機構のメカニズムが、隅々まで露わに

天才時計師フランク ミュラー氏は、これまで数々の時計機構で”世界初”を実現してきた。1986年に発表した腕時計に搭載されたトゥールビヨンが、その始まり。そして1987年、そのトゥールビヨンは彼の手で、世界で初めてミニッツリピーターと組み合わされた。2つの複雑機構が融合した、このグランドコンプリケーションが、ヴァンガードに初搭載され、その機構をダイヤルと裏蓋に露わにした。ダイヤルの内側に様々な形状の小さな部品が複雑に連なり積層する様は、時計機構の構造美の極み。

ミニッツリピーターを作動させると、ダイヤルの10-12時位置にある櫛（くし）状の歯型を持つパーツ群が動いて、現在時刻を読み取り、時を打つハンマーへと伝達する様子が見て取れる。そして時計を裏返せば、ハンマーが正確にゴングを打ち鳴らす動きが目に出来る。これほどまで複雑機構の全容を露わにした時計は、他にはない。構造美に加え、メカニズムの精緻な動きに目を見張る。

さらにディテールをチェック！（写真7枚）

撮影／岸田克法　文／高木教雄
※表示価格は税抜き